BDヒストリー──誕生前夜
彼らの前身となるハバナエキゾチカは、87年に活動を開始し、91年にヤン富田プロデュースの『踊ってばかりの国』でアルバム・デビュー。メンバーはシュガー吉永、NONOL(大野由美子)、MADAM J、CHARIの女子4人。
92年には小西康陽プロデュースで『火星ちゃん こんにちは』を発表。このアルバムのアートワークを手掛けていたのが、鈴木惣一朗のWORLD STANDARDにも参加していたデザイナーの山本“ムーグ”かずお。山本はこの年、大野も参加していたヤン富田の『MUSIC FOR ASTRO AGE』のアートワークも手掛けている。
また、ハバナエキゾチカは同年、細川ふみえの問題作『SUKI SUKI スキャット』に参加。ちなみに彼女の爆乳に群がった面子は、小西康陽、ヤン富田、朝本浩文、福富幸宏、石野卓球など。
93年、新宿のmc2000でのライヴを最後に解散。その日、山本は、オーディオ・チェック用の数khzの持続音が入ったLPを器用に手回しして、テルミンのような音を奏でるターンテーブル・プレイを披露していた。
文中に登場する作品を紹介。
ハバナエキゾチカ『火星ちゃん、こんにちは』(ミディ)
ヤン富田『MUSIC FOR ASTRO AGE』(ソニー)
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