インタビュー

Dropkick Murphys

アイリッシュ・トラッドの旋律とバグパイプの音色が導く、シンガロング・ナンバーが満載のニュー・アルバム『Blackout』が登場!! いまや彼らは世界最強だ!!

「暴力さ。暴力がボストンのパンク/ハードコア・シーンを完全に崩壊させてしまったんだ。キッズはシーンを見捨て、バンドは解散し、多くのライヴハウスがツブれていった。俺たちは何もないところから、シーンを築いていく必要があったんだ」。

 70年代後半、ナーヴァス・イーターズやDMZなどのオブスキュアなパンク・ロック・バンドから始まったボストンのシーンは、80年代初頭の偉大なボストン・ハードコアの爆発を筆頭に、80年代半ばのパワー・ポップ復興、クロスオーヴァー・ムーヴメントの台頭、そして80年代後期のメタリック・ハードコアの増殖による2度目の黄金期など、常にわれわれにスリリングな音を提供してきた。しかしドロップキック・マーフィーズ(以下DKM)らのストリート・パンク勢、イン・マイ・アイズを中心とした新世代ストレート・エッジ勢が活発に活動し始める95年頃まで、ボストンから胸躍るようなニュースを聞くことはまったくなかった。一体何があったのか──そんな疑問に明快な答えを出してくれたのが、DKMのボスにして唯一のオリジナル・メンバー、ケン・ケイシー(ベース/ヴォーカル)である。

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掲載: 2003年06月05日 15:00

更新: 2003年06月05日 18:46

ソース: 『bounce』 243号(2003/5/25)

文/大橋 光裕