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インタビュー

ヒップホップ・ソウル回帰はこの後も続く!?

 定番ネタを基盤にしたビートに歌が乗るヒップホップ・ソウル。それは90年代初頭にパフ・ダディ(現P・ディディ)率いるバッド・ボーイ周辺を中心に盛り上がったが、デバージ“Stay With Me”を大ネタ使いしたアシャンティ“Foolish”以降、ふたたびヒップホップ・ソウル的な質感を持った楽曲が増えているような気がするのは気のせい? “Foolish”の姉妹曲とも言うべき“Unfoolish”でも同じデバージ曲使いのノトーリアスBIG“One More Chance/Stay With Me”が下敷きにされ、アシャンティと(ビギーの曲に客演していた)フェイス・エヴァンスがダブって見えた人もいるだろう。

 かと思えば、トラックマスターズがエイメリー&LLクールJ“Paradise”やシャリッサ“No Half Steppin'”などでアーリー90's回帰っぽいキャッチーな仕掛けを施していたり、ジェニファー・ロペスの最新作『This Is Me...Then』でもヒップホップ・ソウル的な大ネタ使いが目立っていたり……。

 そういえば数年前、かつてのディディ並みの影響力を誇るドクター・ドレーのヒップホップ・ビートをR&Bに変換して人気を得たのが、〈ヒップホップ・ソウルの女王〉ことメアリーJ・ブライジの“Family Affair”だった。で、現在、そのドレーが制作した50セント“In Da Club”のトラックが流行るなか、ビヨンセがR&B版“In Da Club”を発表すれば、メアリーもディディを従えて“In Da Club”オケの“Hooked”をドロップ。なるほど、ヒップホップとメアリーがこの世から消えない限りヒップホップ・ソウルは不滅なんだ……ということで、もうじき出るメアリーの新作が楽しみですね。

▼文中に登場するアーティストの作品を紹介。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2003年06月26日 16:00

更新: 2003年07月03日 18:36

ソース: 『bounce』 244号(2003/6/25)

文/林 剛

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