インタビュー

ZAZEN BOYSの全貌を知るための近道――向井秀徳の日常で鳴っている音楽を探索!(がんばって読んでね!) その1 2003年1月に開設された公式サイト〈向井秀徳情報〉(www.mukaishutoku.com)。毎週アップデートされ、彼の音楽(&グルメ)ライフが克明に記されている〈日記〉を参考に構成してみました。

★パニックスマイル 
福岡時代からの盟友。活動開始はナンバーガールのそれよりも古く、向井の音楽性に現在も少なからず影響を与えている。右は、パニックスマイルの最近作『GRASSHOPPERS' SUN』(Pヴァイン)。

★菊地成孔 
DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDEN、東京ザヴィヌルバッハ、SPANK HAPPYなど多岐に渡る活動を展開する音楽才人。向井とはパニックスマイルを通じて知り合い、三者によるユニットを結成し、ライヴもおこなった。「結構やりっぱなしの部分が多かったですからね。それが楽しかったっていうのはありますけど」。左は、DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDENの最近作『Structure et force』(Pヴァイン)。


★じゃがたら 
独自のファンク/パンク解釈で、80年代日本ロック史に大きな足跡を残したグループ。2003年1月31日に、じゃがたらのヴォーカルであった江戸アケミの13回忌イヴェントが行われ、パニックスマイル、菊地成孔とによるユニットで参加。右は、じゃがたらの87年作『ニセ予言者ども』(BMGファンハウス)。

★ローリング・ストーンズ 
結成から40年を経てもなお転がり続ける、ロックンロール・モンスター。LITTLE CREATURESの栗原務がオーガナイズしたトリビュート盤『IT'S ONLY ROCK'N'ROLL(BUT WE LIKE IT ァ)』(chordiary/東芝EMI:左)に参加したZAZEN BOYS(+SEXY JOE)は、“Emotional Rescue”をカヴァー。向井いわく「ストーンズは75年から85年、『Black & Blue』から『Dirty Work』が好きですね」。

★キャミオ 
74年に結成。現在も活動を続ける屈指のファンク・バンド。「まさに〈ファンク〉、そして〈アーバン〉。“Single Life”って曲があるんですけど、まさに〈ウォーター・フロント〉な感じで、たまらんです(笑)。ファンクといってもPファンクとかには行かないんですよ。アーバン・ダンスなもののほうがよく聴きますね」。右は、85年のヒット曲“Single Life”を収録したキャミオのベスト盤『The Best Of Cameo』(Mercury)。

★イエス 
プログレッシヴ・ロック創世記の重要バンド。68年の結成以来、活動休止/再開、メンバー再編を繰り返し、現在に至る。2003年9月には来日公演をおこなった。「イエスは観に行きました。ジョン・アンダーソンの歌声は好きですね、あの突き抜けるような。スティングとも近いですけど、ああいう感じのヴォーカルが好きなんですよね」。右は、イエスの70年作『Yes』(Rhino)。


★ジョナサン・リッチマン 
ZAZEN BOYSに先駆けて、無戒秀徳アコースティック&エレクトリックという名の弾き語りスタイルでライヴ活動を展開した向井。「ジョナサン・リッチマンは、弾き語りをするうえでの指標としているアーティスト。緩さと緊張感がせめぎ合っている感じがね、素晴らしい」。左は、ジョナサン・リッチマン&モダン・ラヴァーズのベスト盤『Home Of The Hits』(Castle)。

★ルーツ
「かっこいい。ヒップホップとかラップ・ミュージックとは言えないですよね、これは。コモンのアルバムやアウトキャストもそうだけど、わけわからん。最高だ!」。右は、ルーツの最近作『Phrenplogy』(Motive/MCA)。

★ジョン・フェイヒィ 
ブルース/カントリー系ギタリスト。近年、〈音響系のルーツ〉として再評価された。2001年没。無戒秀徳アコースティック&エレクトリックのライヴを観た関係者から〈近いものがある〉と勧められたとか。「最高でしたね。すごくオルタナティヴな匂いがする。アコギだろうがエレキだろうが、ギター・サウンドは好きですねえ。やっぱフィンガーの感覚が人それぞれ違うからなあ。ジョニー・キャッシュ、ドノヴァン……たまらないものがありますねえ」。左は、ジョン・フェイヒィの67年作『Requia』(Vanguard)。

★キース・ジャレット 
ジャズ・ピアニスト。「〈叩き語り〉ですね。もちろん、繊細な部分もありますが……。『Death And The Flower』っていうアルバムがありますけど、あれはねえ、重いです。重たいウッドベースの音で幕を開けるんですけど、そのあと拓けるようなサックスが入ってきて、これはいいですねえ」。右は、キース・ジャレットの74年作『Death And The Flower』(Impulse)。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2004年01月22日 12:00

更新: 2004年02月19日 17:04

ソース: 『bounce』 250号(2003/12/25)

文/bounce編集部

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