TOKONA-XとEQUALの超定盤ディスクをおさらい

ILL MARIACHI 『THA MASTA BLUSTA』　Pヴァイン（1997）

　　刃頭とTOKONA-Xのコンビが放った唯一のフル・アルバム。あの大ネタが華々しい“NAGOYA QUEENS”、刃頭ならではの仁侠ミドルに血が滾る“博徒九十七”など、ロウなループをトコナメの若々しい語り口がバッサリ斬り裂いたズルムケな名演山盛り。“For Da Bad Boys & Ladies”には盟友EQUALも客演。(出嶌)

ILL MARIACHI 『AIMING HIGHER』　Pヴァイン（2001）

　　前作から4年ぶりに登場したEPで、“尾張ヒールズ”にはEQUALも登場する。TOKONA-Xがひと回りもふた回りも大きくなったのはガタイだけじゃない!　ラッパーとしての狂気的な才能が、異才DJ刃頭の狂ったトラックとともに迫りくる。4年間に両者が得たものが最高の作品として表現された作品。もっと評価を!(高橋)

M.O.S.A.D. 『THE GREAT SENSATION』　MS（2002）

　　多くの人が待っていたファースト・アルバムはストリート直送、最凶のハードコア・ラップ!　ラフでタフでギラついたラップと、チープなようでドープなトラック群。強烈なエネルギーを帯びた荒々しい言葉が突き上げるようなパワーとなって響く。誤解を恐れずに言い切れば、〈日本不良音楽史〉に残る名盤でしょ、これ。(高橋)

POUND 『COMPILATION ALBUM』　Notorious Entertainment（2003）

　　POUNDの2枚組コンピ。個人的にトコナメのソロ最高傑作だと思う“I Just Wanna...”の原曲“CHICAIN COCAINE”はここに収録。M.O.S.　A.D.“SHAKE DA ASS”などの他にもENDLESS FILEやSYGNALらの曲が並ぶラフでラギッドな荒くれ盤。BALLERSとしてもこういう作品集を作ってほしいもんです。(出嶌)