インタビュー

POUND、BALLERS……まだまだヤバい奴らが蠢いとる!

 さて、TOKONA-XとEQUALは、ご存知M.O.S.A.D.のメンバーである。M.O.S.A.D.はこの2人に加え、ラッパーのAKIRAと主にグループ全般の裏活動の中心人物DJ FIXER(まさに黒幕)の4人から成る。彼らの周辺には他にもタフで個性的なアーティストが多く存在し、初のアルバムを昨年リリースしたB-NINJAH & AK-69や、これまで3枚のシングルをリリースしているギャングスタ・スタイルのPHOBIA OF THUGとの集合体がPOUNDだ。左ページでも紹介している彼らのコンピがハードコア・シーンのアーティストたちとの2枚組になっているのは、PHOBIA OF THUGのMR.OZがハードコア・バンド=CALUSARIのメンバーであることとも無縁ではない。なお、前述したAK-69がKalassy Nikoff名義でシンガーとしても活動、TOKONA-XやEQUALらの作品で歌っていることもお忘れなく(3月にソロ・シングルをリリース予定)。また、M.O.S.A.D.を中心とするクルー=BALLERSには彼らより下の世代のアーティストも多く存在する。リリースが待たれるSYGNALや、WATTとDJ RYOWによるENDLESS FILEは周辺作品に何度も登場しているので、今後もチェックすべきだろう。

 さらに視野を広げて交友関係を洗っていくと、レゲエDJであるB-NINJAHが所属するサウンドシステム=GUIDING STARRのG-CONQUERORも関連作品にはたびたび客演している仲。逆に、G-CONQUERORの主宰するRED HOTの音源にはM.O.S.A.D.の面々も数多く参加している。最後に、名古屋から近い豊橋のII-Jも彼ら周辺と深い交流があることを記しておこう。


PHOBIA OF THUGの2002年作“DA WAY 2 DIE”(Notorious Entertainment)


II-Jの2002年作『Play On The Street』(kalt sounds)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2004年03月11日 13:00

更新: 2004年03月16日 19:39

ソース: 『bounce』 251号(2004/2/25)

文/高橋 荒太郎