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インタビュー

盟友かつライヴァルが分析するASPARAGUSの魅力とは?

 シノッピ(渡邊忍)とは不思議とウマが合うのです。馬鹿馬鹿しいプロモ・クリップや下ネタMCなど、音楽以外の趣味もピッタリ。口にこそ出しませんが〈パンク〉というキーワードのなかであくまでも〈イイ歌〉を追求し続ける第一人者なのです。CAPTAIN HEDGE HOG時代から、パンク・エッジに見え隠れするギター・ポップ的メロディアスさは群を抜いてたし(アナログ盤がK.O.G.Aからリリースされたのも納得)、ASPARAGUSではアコギでモッシュを起こさせるというハイブリッドを実現。そんな彼らに新世代バンドもキッチリと呼応。若いのにビリー・ジョエルをカヴァーするNOBとか、16ビートでタテノリさせるthe band apartなどなど。おそらくASPARAGUSは、パンクという価値観の多様化を、理屈でなく本能で実践するバンドなんだと思います。シノッピがよく口にする〈メランコリック〉という言葉が象徴するように、日本的で愁いを帯びた美メロは、欧米のパンク・バンドにはない個性を生んでいると思うし。ちなみに「最初に組んだバンドでは何をコピーしてた?」って訊いたら「COBRA!」って言ってました……!

▼文中に登場したバンドの作品を紹介。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2004年07月15日 13:00

更新: 2004年08月19日 23:51

ソース: 『bounce』 255号(2004/6/25)

文/ヒダカトオル(BEAT CRUSADERS)