Miho Hatori

チボ・マットで見せた一連のオルタナティヴな活動、アフロ・サンバに傾倒したSmokey&Miho……。万華鏡のような感性を持つ彼女の初となるソロ・アルバム『Ecdysis』は、不思議な音色が鳴り響く心のジャングル!?

「へぇ、そっか。こんなのないんだ」とまるで人ごとのようにあっけらかんと答えるMiho Hatoriであった。ええ、そうです、あなたのファースト・ソロ・アルバム『Ecdysis』のようにユニークな顔立ちをした作品にはそうお目にかかれません。ジャンル分け作業において、すでにSOS発信。出会ってからというもの、この手強いアルバムをいったいどんなふうに説明すればよいかとずっと頭を捻りっぱなしで、鼻の下に鉛筆を挟んで天井ばかり見つめている受験生のような状態が続いていて……「じゃあ、気合い入れてもらおうじゃないの!」と彼女に喝を入れられる。