インタビュー

振れ幅が広すぎる多彩なコラボレーション・ワークにも注目!

 自然と人が集まってくる不思議な力、愛される魅力を持った人って身近にいませんか? Miho Hatoriもまさにそんな魅力溢れるアーティストのひとりだということは、これまでさまざまなジャンルのアーティストたちとコラボレーションしてきたことからも実証済み。そんな数多くの参加作品の中でも真っ先に思い出されるのが、オルタナティヴな活動で当時のサブカルチャー最先端と目されていたグランド・ロイヤルとの深い繋がり(P52もチェック!)。ビースティ・ボーイズの98年作『Hello Nasty』(Grand Royal)やショーン・レノンのデビュー・アルバム『Into The Sun』(Grand Royal)への参加は大きな話題に。同年には、チボ・マットの『Viva! La Woman』をチャド・ブレイクと共にプロデュースしたミッチェル・フルームの『Dopamine』(Atlantic)にも客演。翌年には『Taboo And Exile』(Tzadik)にて鬼才ジョン・ゾーンとも共演しています。99年といえば、プリンス・ポールとダン・ジ・オートメイターによる、お笑い(?)ヒップホップ・ユニット=ハンサム・ボーイ・モデリング・スクール『So...How's Your Girl?』(Tommy Boy)に入学した年でもあります。斬新な発想が詰まった本作への参加はハマリすぎの感も!? さて、めでたくハンサム養成学校を卒業した後は、メデスキー・マーティン&ウッド『Combustication Remix EP』(Blue Note)にチボ・マットとしてリミックスを提供(Miho Hatoriはヴォーカルでの参戦)。その後はみなさんご存知の覆面バンド=ゴリラズへ参加して、世界をアッと言わせてくれました。そのゴリラズは破竹の勢いを見せ、最新作『Demon Days』(Parlopho-ne)もリリースと同時に大ヒットを記録! そして、その一方では日暮愛葉『Platonic』(キューン)収録曲の“Secr-ets”でプロデュースまでこなしています。とまあ、駆け足で主な関連作品を紹介しましたが、世界を股にかけてこんなに活躍した日本人女性っていましたっけ? それだけ彼女がみんなから愛されている証拠なのかもしれませんね。次は誰とどんな作品を作ってくれるのか楽しみです!



カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2005年11月17日 15:00

更新: 2005年12月01日 18:34

ソース: 『bounce』 270号(2005/10/25)

文/青木 正之