インタビュー

Christina Aguilera

結婚を経て一段と輝きを増した彼女から届いた4年ぶりの新作は、古き良きアメリカン・ミュージックに回帰した文字どおり『Back To Basics』な2枚組。さあ、喜びの歌に溺れよう!

何も着ないのも楽しいものよ


 6月号のGQ誌で、クリスティーナ・アギレラは美麗なヌードを披露した。ポーズの元ネタはマリリン・モンロー。ブロンドの髪と真っ赤なリップもまさにそれ。クリスティーナはいまの自分のモードをモンローに重ねて表現してみせたのだ。

「あれは写真家のマイケル・トンプソンが撮ってくれたものよ。彼は最近の私のルックスに気付いてくれてて、撮影の方向性を決めるうえで参考になるものをいくつか見せてくれたの。そのなかにモンローの写真もあったわ。えぇ、すごく楽しい撮影だった。ドレスアップするのも楽しいけど、何も着ないのも楽しいものよ(笑)。私が思うに、モンローはどんな角度のどんなポーズで自分を見せればいいかをわかっている人。彼女はポーズの女王ね」。

 クリスティーナもまた、自分の見せ方をよくわかっている人だ。いつだって音楽と同時に、いや時として音楽よりも先にファッションやポーズで〈いまの私のモード〉を表現してみせる。前作『Stripped』では剥き出しの戦闘的なモードが、まずはジャケや“Dirrty”のプロモ・クリップから伝えられた。そして現在は……。

「ファッションと音楽は切っても切り離せないもの。私は〈あの時代〉のファッションと音楽が好きで、それをいまの自分に反映させたかったの。つまり〈オールド・ハリウッド・グラム・ルック〉! マリリン・モンローだけじゃなくて、時にはヴェロニカ・レイクだったり、ジーン・ハーロウだったり、マレーネ・ディートリッヒだったりもするんだけど。あの時代のイメージをいろんな形で試すのが楽しくって!」。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2006年08月10日 23:00

更新: 2006年08月24日 23:20

ソース: 『bounce』 278号(2006/7/25)

文/内本 順一