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インタビュー

Lady Sovereign(5)

SHYSTIE 『Diamond In The Dirt』 Polydor(2004)
ソヴァリンとは“The Battle”で共演経験もある、ハックニー出身の女性MC。メンタらが手掛けたこのファースト・アルバムでは、US南部モノやダンスホール・レゲエの影響下にあるグライム・ビートをソリッドな速射フロウで乗りこなし、アーバンなR&B調トラックではムーディーな語りも披露。登場が早すぎたか?
(出嶌)

『Run The Road Volume 2』 679/Warner UK(2005)
グライム入門編として1、2を争う人気コンピがコレ! 期待を裏切らないハードコア路線の尖った曲ばかりが揃い、まるでストリートを闊歩しているかのような気分に浸れる独特のヴァイブがたまらない。ケイノにJME、スウェイ、プランB、そしてレディ・ソヴァリンらのストリート・アンセムをガッツリと収録!
(青木)

ROLL DEEP 『In At The Deep End』 Relentless/Virgin(2005)
ディジー・ラスカルがかつて在籍していたグループのデビュー・アルバム。タフなイメージが先行するグライム系クルーだが、彼らが本作で見せたのはハードコアなサウンドを核にしつつもコマーシャルなフックやメロディアス&メロウな一面なども加味した姿。激キャッチーなシングル曲“Avenue”がクセになる!
(青木)

KANO 『Home Sweet Home』 679/Warner UK(2005)
ストリーツをブレイクさせた679の新たな脅威、ケイノの初アルバム。そのストリーツにディプロ、ダヴィンチェら多彩な制作陣が各々の個性を炸裂させてヴァラエティー豊かなビートを提供し、それをケイノのタフで表現力に富んだ語り口が巧みに乗りこなしていく。ブリット・ホップを代表するMCアルバムのひとつ。
(青木)

THE MITCHELL BROTHERS 『A Breath Of Fresh Attire』 The Beats(2005)
ストリーツのレーベル=ビーツが最初に契約したミッチェル・ブラザーズは、グライムらしいスカスカなビートと不穏な上音使いのトラックがある一方で、ソウルフルでメロウな曲も聴かせて柔軟な身のこなしをアピール。ケイノとストリーツを従えた緊張感ある“Routine Check”に痺れます!
(青木)

LETHAL BIZZLE 『Against All Oddz』 V2(2005)
モア・ファイア・クルー(現ファイア・キャンプ)の頭領が放った大ヒット作。スティッキーによる“Uh Oh!(I'm Back)”やキャンプと盛り上がる“No!”などバキバキでバカバカなグライム・チューンが大放出!! 轟音ベースとチープなウワモノの上でモッシュしまくる野太いオヤジ声のファスト・フロウがクソ格好いいぜ!!
(出嶌)

ROOTS MANUVA 『Alternately Deep』 Big Dada(2006)
コンシャスで知的な正統派MCというイメージの傍ら、ドラムンベースやUKガラージとの親和性も示してきた彼だが、『Awfully Deep』収録曲のリミックスや未発表トラックなどを集めた今作では、ダブ~レゲエ経由でグライムに大接近。なかでもジャマーがリミックスした“Colossal Insight”に注目すべきよ。
(出嶌)

PLAN B 『Who Needs A Actions When You Got Words』 679/Warner UK(2006)
アコギを掻き鳴らす〈弾き語り〉スタイルは、このなかでもあきらかに異質。プロディジーやホール&オーツの名曲を鼻歌交じりに披露し、レディオヘッドまでサンプリング。とはいえ、トゲのあるラップやグライムを通過したトラックなどのエッジーで高感度なセンスには相通じる部分が多い。
(青木)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2007年03月15日 19:00

更新: 2007年03月15日 22:30

ソース: 『bounce』 284号(2007/2/25)

文/青木 正之、出嶌 孝次