インタビュー

Perfumeから漂う、今昔ガールズ・ポップの香り その1

キャンディーズ 『ゴールデン☆ベスト』 ソニー 
幅広い世代に愛される本来的な意味での〈アイドル〉トリオで、73~78年の間に記憶に残る名曲を連発した。個々のキャラ立ちに基づいたご近所感のある佇まいはPerfumeにも通じるもので、3はこの時代からマジック・ナンバーだったってこと。

ピンク・レディー 『星から来た二人』 ビクター(1978)
アミューズメント・パークとしての〈アイドル〉像を確立したデュオ。ユニークで激しいダンスとコスチューム、阿久悠のキレた詞などが融合して醸し出される世界観はいまも強烈だ。

ジューシィ・フルーツ 『ゴールデン☆ベスト -多汁果実 品質特選-』 コロムビア 
いわゆる〈アイドル〉ではないが、イリアの不思議ヴォイス+遊び心満載のテクノ・ポップ的サウンドが愛された名バンド。事務所の先輩という縁でか、Perfumeは“ジェニーはご機嫌ななめ”をカヴァーしている。

スターボー 『STARBOW I たんぽぽ畑でつかまえて』 ヴィヴィド(1982)
太陽系第10惑星から来た性別不明のユニットで、YMO時代の細野晴臣が送り出したカルトな3人組。この唯一のアルバムには細野製のテクノ歌謡から〈普通の女の子〉時代までの名曲が満載!

キララとウララ 『ダブル・ファンタジー』 ビクター/ヴィヴィド(1985)
〈80年代のピンク・レディー〉による、ジョンとヨーコも驚く唯一のアルバム。変なヴォコーダー・ロック“センチ・メタル・ボーイ”など、テクノ・ポップから往年のガールズ・グループ調まで佳曲揃いなのだ。

WINK 『TREASURE』 ポリスター 
“淋しい熱帯魚”などのユーロ・ポップに乗せて、無表情に歌い踊る姿で人気を博したデュオ。ちょっとヘンテコな振り付けのロボット感はPerfumeにも通じるか?

SPEED 『RISE』 トイズファクトリー(1998)
Perfumeも憧れた沖縄出身の4人組は、音楽の重要性を〈アイドル〉に再設定できた久々の存在でもあった。本作はピュアな名曲“White Love”や“熱帯夜”を収録した瑞々しい2作目。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2008年02月07日 21:00

更新: 2008年02月07日 21:28

ソース: 『bounce』 295号(2008/1/25)

文/出嶌 孝次

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