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インタビュー

マーズ・ヴォルタからの影響をモロ出ししたロック・バンドたち!

 〈王道〉とは程遠い音楽性にも関わらず世界的な支持を獲得しているマーズ・ヴォルタが、後続のバンドに与えた影響は大きい。まずわかりやすいところではプロテスト・ザ・ヒーローやフォール・オブ・トロイなど、変拍子を多用しつつ攻撃的な音を鳴らす〈プログレ+ハードコア〉系の名前が挙げられる。また、マーズ・ヴォルタがキュレーターを務めたイヴェント〈All Tomorrow's Parties〉に出演した面々を見ると、最近メンバーのザック・ヒルがオマーと新プロジェクトを始動させたと噂されるヘラをはじめ、バトルスやエターナルズなど一筋縄ではいかないメンツが名を連ねており、それらのバンドによって形成されるポスト・ロック・シーンの中心にマーズ・ヴォルタがいるのは一目瞭然だ。さらに、前述のエターナルズともリンクするオマーのダブ志向も拡散しており、とりわけオマーが運営に携わるレーベルに所属しているシカゴのハイ・アライ・サヴァントあたりから顕著に感じ取ることができるだろう。ロックが産業化した80年代ともオルタナ隆盛の90年代ともまったく異なる音楽地図を描く現在のロック・シーンにおいて、マーズ・ヴォルタの出現は革命的だったとも言えるのだ!

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2008年02月14日 19:00

ソース: 『bounce』 295号(2008/1/25)

文/粟野 竜二