インタビュー

音盤で辿るスヌープの15年史 その2


10. BONES 『Soundtrack』 Doggystyle/Virgin(2001)
スヌープが主演したホラー映画のサントラという性質上、ダークで仰々しい楽曲が並んでいるが、メル・マン作“Dogg Named Snoop”やコケイン“Raise It Up”など佳曲揃い。
(升本)

11. 『Doggy Style Allstars Welcome To Tha House Vol.1』 Doggystyle/MCA(2002)
Pファンクばりの賑やかさとドロドロ具合が楽しいレーベル・コンピ。コケイン、スーパフライ、E・ホワイト、ラトイヤ・ウィリアムスという4人の精鋭を立てつつ、ボス犬も余裕の振る舞いを見せる。
(出嶌)

12. SNOOP DOGG 『Paid Tha Cost To Be Da Boss』 Doggystyle/Virgin(2002)
引き続きPなムードの強い名ファンク盤だが、ドラマティックスとのメロウ系やDJプレミアとの刺激的な絡みもあり、楽曲の振り幅は過去最高に豊かだ。ネプチューンズのアッパーな“Beautiful”が特大ヒットに!
(出嶌)

13. 213 『The Hard Way』 Doggystyle/TVT(2004)
ウォーレンG、ネイト・ドッグと組んだ伝説的トリオの再結成盤。LBCマナーなサウンドをベースにカニエ・ウェストらの参加効果もあって多彩な内容に。テレイス・マーティンも初登場。
(升本)

14. SNOOP DOGG 『R&G (Rhythm & Gangsta) : The Masterpiece』 Doggystyle/StarTrak/Geffen(2004)
ネプチューンズによる究極のスカスカ・ファンク“Drop It Like It's Hot”にブッ飛ばされる圧倒的な傑作。一方で、スヌープ主導のリラクシンなソウル志向もいよいよ顕著に。カーティス・メイフィールドのカヴァーがユルくて良好。
(出嶌)

15. 『Snoop Dogg Presents Welcome To Tha Chuuch Da Album』 Doggystyle/Koch(2006)
西海岸シーン決起のため、スヌープが音頭を取ったレーベル・サンプラー的なクルー・アルバム。オリジナルDPGCによる“Real Soon”やラッパー復帰したレディ・オブ・レイジ曲を収録。
(升本)

16. THA DOGG POUND 『Cali Iz Active』 Doggystyle/Koch(2006)
仲違いしたダズとコラプトのデュオに自身も加わり、総監督を担う形で発表した一作。6曲の登場ながらも息の合ったコンビネーションは流石だ。
(出嶌)

17. SNOOP DOGG 『Tha Blue Carpet Treatment』 Doggystyle/Geffen(2006)
クリップス・カラーの青を全面に用いたことでらもわかるようにゴリゴリの西仕様で、ゲームを筆頭にカリフォルニア全土から著名アクトが参加。Bリアルとの“Vato”ではブラックとラティーノの団結を訴えている。
(升本)

18. 『Snoop Dogg Presents The Big Squeeze』 Doggystyle/Koch(2007)
またまた舎弟連中を集めたレーベル・コンピだが、現在の右腕であるテレイス・マーティンとのコンビ=ニガラッチ名義で、スヌープがほぼ全曲のプロデュースに関与する様子はリーダー作の趣。新作『Ego Trippin'』のリラックス・ムードにそのまま通じる佳作だ。
(出嶌)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2008年04月03日 17:00

ソース: 『bounce』 297号(2008/3/25)

文/出嶌 孝次、升本 徹