DE DE MOUSEの音世界に通じる、日本で生まれた新しい音の風景を紹介しよう!
YMCK 『ファミリージェネシス』 avex trax(2008)
チップ・チューンの手法で、渋谷系直系のダバダバなスウィングを展開した3人組。そのポップ感はCapsuleにも通じるが、レトロな電子音を志向した表現という意味ではDE DE MOUSEに近しい手触りを感じたりもする。
(原田)
NOMAK 『Calm』 huge soul/GOON TRAX(2007)
日本情緒をオーガニックな響きと優美なメロディーで表現するNOMAK。郷愁すら感じさせる彼のグッド・ループは、DE DE MOUSEにも通じる穏やかな物語性を秘めている。もう少し強めのビートがお好みなら、P81で紹介のリミックス盤をどうぞ。
(出嶌)
Gutevolk 『グーテフォルクと流星群』 ミディクリエイティブ(2007)
簡素にして濃密な作品を毎回届ける西山豊乃。ジャケそのままのハーモニーが揺らめく今作の雰囲気は、日常に浮かぶファンタジーをすくい取ったかのよう。この無垢な少女性はDE DE MOUSEにも近いかも。
(出嶌)
CHERRYBOY FUNCTION 『SOMETHING ELECTRONIC』 ExT(2007)
ExTでの盟友でもあるグルーヴ・マスターの初作。シャッフル・ハウスの隙間から隆起するメロディーセンスやシティー・ポップ感は、DE DE同様にダンスフロアをセンティメンタリズムで包む効用がある。
(原田)
Q;indivi 『ivy;』 avex trax(2007)
YUKIのプロデュースやTVCM音楽の制作で知られるユニットの隠れた話題作。うっすらオートチューン加工されて不思議な言語のように響く女声と上品な電子音が紡ぐ、温もりを帯びたノスタルジックな未来感覚は、DE DE MOUSE同様に胸キュン度も高い。
(出嶌)
SUBSTANCE 『SUBSISTENCE』 THISTIME(2007)
岡山のエモトロニカ集団による初作。フィルター声やキラキラな音色使いはエレポップ調だが、メロの情感や楽曲のフォルムはバンド感強めでおもしろい! DE DE MOUSEの無邪気で利口なバランス感覚に近しい雰囲気もアリ?
(出嶌)
TRAKS BOYS 『Technicolor』 SWC(2007)
その鮮烈さがDE DE MOUSEと共振した〈新世代〉アクトのひとつ。当然ながら各々の音は個性的で、ここではテクノ・ポップにディスコ趣味を加味した電飾感を独特のアーバン・マナーで聴かせる。ハウシーな“Radiation”は名曲。
(出嶌)
AIRA MITSUKI 『Daring Wondering Staring /STAR FRUITS SURF RIDER』 D-topia(2008)
渋谷系マナーがもはや和製ポップスの前提になった現在、〈未来生まれ〉のテクノ・アイドルはこのタワレコ限定シングルでコーネリアスをカヴァー! メイン曲も含めて電子のロマンスへと誘われる。
(出嶌)
『Jazzin' for Ghibli』 more(2008)
教授の〈戦メリ〉や久石譲を引き合いに出した癒し気味の作品が急増している昨今、ついに登場した本作はジャジー(?)系ヒップホップによるジブリ名曲集! 健やかなメロディーが求められる時代性を反映した点ではDE DE MOUSEにも近いか。
(出嶌)