インタビュー

スケート文化にドップリ浸かってしまったアーティストを紹介!

 マナフェストといえばスケートボード文化に根差したアーティストとして、その筋からも高く評価されている。そこで〈スケーターとしてシンパシーを感じる同業者はいますか?〉と質問してみたのだけれど、本人の答えは「正直、SK8と音楽の両方を僕以上に理解している人って知らないんだよね」とのこと。あら、がっかり。でも、音楽とSK8をこよなく愛するミュージシャンは多数存在するわけで、ここではマナ君にも教えてあげたい(大きなお世話)面々を紹介していこう。

 まずは、サーフ・ロック・シーンを牽引するブラッシュファイア所属のマット・コスタ。実は彼、マナと同じく怪我のためにプロの道を断たれたという経歴の持ち主。ゆえに音楽スタイルは異なるものの、きっと良い友達になれるはずだぞ。一方、80年代からプロ・スケーターとして活躍し、音楽シーンでも好成績を残しているのがトミー・ゲレロとレイ・バービー。この2人にマット・ロドリゲスら有名スケーターを加えたブラックトップ・プロジェクトはSK8専門誌「Slap Magazine」の企画から生まれたというから、言うまでもなくシーンのド真ん中にいるわけだ。さらに、ジャスティス“D.V.N.O.”にも参加していたシナリオ・ロックや、ピュアなパンクを聴かせてくれるドイツのワン・ファイン・デイなどヨーロッパ勢の存在も付記しておこう。

 さて、SK8音楽と言えばどうしてもロック優勢なイメージを持たれがちだが、NIGOとシューズ・ブランドを立ち上げて自身のチームも設立したファレルや、お気に入りのスニーカーを讃える“Vans”でブレイクしたパック、コンバースから特別モデルが発表されたばかりのルーペ・フィアスコなどが、現在SK8ラップを盛り上げんと奮闘している。そのロック勢とヒップホップ勢の架け橋的な役割をマナ君には期待したいところだ。

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掲載: 2008年05月29日 21:00

ソース: 『bounce』 299号(2008/5/25)

文/山西 絵美