インタビュー

さまざまなフィールドで楽しめる有坂美香の歌声!! その2

quasimode 『The Land of Freedom』 ジェネオン(2007)
ダイナミックなピアノと軽快なパーカッションがポリリズミックでカッコ良い“Dark Beauty”に、有坂がフィーチャー。演奏陣が描き出すアーシーな風景に大海原のようなスケール感を与えるコーラスが凄いんですわ!
(出嶌)

『DANCEHALL PREMIER presents PREMIER LOVERS 2』 コロムビア(2006)
HASE-Tの仕切りで多彩なメンツが名曲をレゲエ・カヴァーしたコンピ。シンディ・ローパー“All Through The Night”を歌う有坂は、切ない原曲とは異なる解釈を見せつつ、それでも切ない名唱を披露。
(出嶌)

Reggae Disco Rockers 『Morning Glory』 flower(2005)
彼らと有坂が出会った2003年作『Reggae magic』の時点ではいちゲスト・シンガーにすぎなかったものの、そこで文字どおりの素敵なマジックを起こして翌年の『Rainbow』からは正式にメンバー入りを果たしている。それに続いてリリースされたこのアルバムではすっかりバンドにも馴染んだ様子が窺え、その存在感は前にも増して圧倒的。もっと言えば、朝露に濡れる〈朝顔〉のように可憐な彼女の歌声なくして、このアルバムは生まれ得なかったんじゃないだろうかとさえ思えるほど。エア・サプライ“Lost In Love”やシュガーベイブ“蜃気楼の街”といったカヴァー曲ではメロウなラヴァーズ・サウンドにしっとり寄り添い、PAPA-Bとのコンビ・チューン“No Limit”ではダンスホール・トラックの上を軽快に駆け抜け……高宮紀徹や西内徹といったシーンのヴェテランが作り出す多彩な楽曲に応じて表情を変えてくる歌声に酔わされっぱなしだ。本作の充実ぶりは現時点での最新オリジナル・アルバム『MELODIES』にも引き継がれている。
(山西)
▼有坂美香が参加したReggae Disco Rockersのアルバム。

『Jazzy Sport Top Team : Pound for Pound 2』 PLANET GROOVE(2008)
有坂が所属する〈ジャジスポ〉のコンピ第2弾で、Mitsu the Beatsによる“Sparkle”のリミックスが入っていたり、参加クリエイターの顔ぶれも近いので、『Aquantum』の副読本としても楽しめるはず。コンピ第1弾では彼女とベンベ・セグエがソウルフルにしっくり絡む“Misgivings”が聴けるのでそちらも要チェックだ。
(出嶌)

GAGLE 『3 PEAT』 コロムビア(2007)
Mitsu the Beatsと有坂はここでも顔合わせ。cro-magnonの金子巧がエロいローズを弾く“赤いシャドー”では微熱を帯びたようなコーラスを、終曲の“若き匠たち”ではゴスペル調のデカい歌でリリックを後押しし、雄大な聴後感に貢献している。
(出嶌)

MAKAI 『Stay True』 GATE(2007)
乙女を酔わせるハウス王子のブレイク作で、多くの女性シンガーが並ぶなかに有坂も“Wings Of Sorrow”で登場。別掲のA Hundred Birds曲など流麗なハウス・ナンバーも数多く経験してきた彼女だけに、立ち上がりの早い歌声が快く響く。
(出嶌)

『Music From Daisy's Cafe~湘南時計~』 徳間ジャパン(2006)
湘南のカフェからそよいでくる音……ってな風情のオーガニック・コンピ。地元っ子の有坂は〈有坂美香&JKリユニオンズ☆meet vento〉など複数の名義でリラクシンな楽曲を提供している。気取らなさが好ましい。
(出嶌)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2008年08月07日 23:00

ソース: 『bounce』 301号(2008/7/25)

文/出嶌 孝次、山西 絵美

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