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インタビュー

54-71と交わってきた、種々雑多のfineなアーティストたち

● ZAZEN BOYS
もともとは女性シンガー・halのバックバンドとして、現メンバーである向井秀徳とビンゴを除く54-71(以下54)のメンバーによって結成されたというのは有名な話。ナンバーガールの解散後、向井が音楽活動の基点としてこのバンド名を使用したいと54-71に仁義を切ったというエピソードも。

● BATTLES
彼らがブレイクする以前から交流のある盟友。リーダーいわく「アイツらをブン殴ったり、逆にドラムのジョン(・スタニアー)に工事現場の資材で殴られたり」というアグレッシヴなスキンシップを図ったりするほど、音楽的・人間的にも認め合う仲であり、永遠のライヴァルでもある模様。

● DEERHOOF
54が初めて渡米した際に知り合ったという古い付き合い。54のいまはなき自主レーベル=unchainから98年にリリースされた日米3バンドによるコンピ『unchained compilation』(現在は廃盤)にも参加し、2004年の来日ツアーも共に回った。なお、彼らは〈I'm not fine~〉からのリード・トラック“ugly pray”のプロモ・クリップにも(主演級で)出演。

● SHELLAC
新作に関わったスティーヴ・アルビニとボブ・ウェストンを擁するジャンクなハードコア・バンド。54とアルビニが仕事をするのは今回が初だが、前述のコンピ『unchained compilation』へ参加したオックスボウや来日公演時に異色共演を果たしたジョアンナ・ニューサムなど、54と繋がるアーティストの作品の多くをアルビニが手掛けている。さらにUSインディー勢と54とは何かと繋がりが多いこともあり、実は遠い親戚関係のような間柄だった……とはかなり強引か。

● WHY?
54とアンチコン周辺アーティストには、男汁満載の前者とナードな後者という差こそあれ、ヒップホップをさまざまに解釈したサウンドを展開している者同士というところで引き合う部分もある(!?)。そんなアンチコンを代表するユニット、ワイ?の日本ツアーに54が帯同したことも。ちなみに彼らもディアフーフと仲良しなのだとか。

● くるり
BACK DROP BOMBやLEO今井ら数多くのサポート仕事も行う売れっ子ドラマーのbobo。くるりとリップスライム“Juice”のレコーディング参加に始まり、くるりの新バンド=くるりエクレクティック・カルテット(仮)のメンバーとしても招かれている。

● THE ROOTS
クエストラヴ率いるフィラデルフィアの最重要ヒップホップ・バンドとは、彼らの来日公演をサポートしたことでも話題となった間柄。音の質感は違えど生バンドをバックにラップする、というスタイルだけでなく、常にオリジナリティーを示すサウンドを生み出し続けているという点でも通じる。

● nhhmbase
彼らの最新作をプロデュースしたのはリーダー。スパルタ・レコーディングで若者たちはかなり愛のムチを受けたそう。リーダーいわく「〈拉致監禁されて強制的にプロデュースされた!〉みたいに言ってたけど、冗談じゃない! 実際はアイツらが俺に〈プロデュースしてください!〉って泣きついてきたんですから。むしろ監禁されたのは俺のほうです!」とのこと。ちなみに、こんな感じだが両者の関係は良好(だと思う)。

● Itsco
昨年デビューしたシンガー。彼女のファースト・アルバムではリーダーが“il y a”の詞を提供している。切ない乙女心を見事に捉えたキュンキュンな歌詞を書いてしまうリーダーの秘密の引き出しにキュンキュン。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2008年08月14日 00:00

更新: 2008年08月14日 17:59

ソース: 『bounce』 301号(2008/7/25)

文/加藤 直子