仲間の作品や客演も含めて振り返る、AnarchyとR-RATEDのステップ
Anarchy 『ROB THE WORLD』 R-RATED(2006)
初のフル・アルバム。厳しい環境で育った芯の強さ、成功への思いは作品の核。RYUZOとの“CHANGE THE GAME”などを披露する一方で、泣かせた女に言葉を送る“YOU KNOW I'M A MAN”では異なる面も表現。サウンドの多彩さ、クォリティーの高さは特筆ものだ。
(一ノ木)
Anarchy 『My Words』 R-RATED(2007)
ますますまっすぐ感情が伝わってくるラップでアルバムのその先を見せた4曲入りマキシで、何と言っても注目は漢(MSC)との“Switch Sides”だろう。それぞれ逆境を抱えて始まった戦いのなか、手を結んだ2人のアンセムたる内容で混ぜモンの音楽たちにツバを吐く。
(一ノ木)
NAUGHTY 『SLICK LYRIC』 R-RATED(2006)
Anarchyと同じくRUFF NECKの構成員に名を連ねる彼のソロ・デビュー・シングル。Bugzy(もっと評価されてもいい!)の手による表題曲をはじめ、負けん気の強いリリックとスピード感のあるフロウでグイグイ惹き付ける。聴き応えのある4曲入りだけど、そろそろ次を……。
(出嶌)
YOUNG BERY 『NEVER HOLD BACK』 BIGG MAC(2007)
硬派な押しの強さと巧さを兼ね備えた実力派MCの初フル・アルバム。Anarchy、NAUGHTY、JCといったRUFF NECK仲間はもちろん、LA BONOやDELIとのコラボもタイトな仕上がりだ。BUZZER BEATSやBugzyによるメジャー感のあるビートが格好良い。
(出嶌)
RYUZO 『RELOADED』 avex trax(2005)
MAGUMA MC'S(とOZROSAURUSとM.O.S.A.D.によるYOUNG GUNZでも!)での京都産ヒップホップの先駆者たる活動を経て、このミニ・アルバムでソロ・デビューしたRYUZO。名取香りを交えた“戦場のメリークリスマス”や、ズバリ“R-RATED”ではAnarchyを全国に紹介。
(出嶌)
RYUZO 『DOCUMENT』 R-RATED(2008)
レーベルの首領として奮闘し、満を持して完成させた初のフル・アルバムは、RUFF NECKの面々も交えつつエリアを問わずに刺さる内容になった。一方でOWL NITE時代からの縁となるDJ KENSAWやJUMBO MAATCHの登場は関西シーンの歴史を感じさせる部分か。
(出嶌)
『EX "R" to the NEXT "R" Mixed by DJ HAZIME』 R-RATED(2008)
レーベル初の公式ミックスCD。Anarchy初期の客演たるM.O.S.A.D.の再演版“Ghetto Fabulous”、RUFF NECKを迎えたYOUNG BERRY曲の収録がポイント高し。Anarchyの新作収録曲をはじめ、LA BONOやNAUGHTYのエクスクルーシヴも収録。
(一ノ木)
AK-69 『REDSTA-The Rap Attacker』 MS(2006)
無名時代から名古屋勢の作品ではたびたびフックアップされてきたAnarchyだが、RUFF NECKとしてB-Ninjah & AK-69作品に参加して以来、特に密なコラボを経験してきたのがAKだ。声質が好対照なだけに、本作収録の“YOU CROOK”も鮮やかな出来映え。
(出嶌)
"E"qual 『King & Queen』 コロムビア(2007)
交流久しい名古屋の顔たる男のアンダーレイテッドという他ない本作にて、“Intro~Aggressive & Hungry~”にAnarchyが登場。表題そのままに血管の沸き立つようなマイク捌きはJACK HERERのコスリと共にスリリング極まりなく、彼の関連曲としてもベストの域。
(一ノ木)
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