インタビュー

New Kids On The Block

ドキッとしたかい?と言っても何のことだかわからないほど昔のことかい? 世界的な大ブレイクから20年の時を経て、あの、あの、あの、ニュー・キッズたちがついに、ついに、ついにブロックに帰ってきたぜ!


 「俺たちは完全に疲れきっていたんだ。いきなり有名になって、準備もないままスターになってしまった。普通、ほとんどのアーティストは事前に計画してからプロモーションやツアーを実行するものだと思うけど、俺たちはスタジアム・ツアーをやりながらも次の動きが全然わかってなかったのさ。そのうちにだんだん家に帰ることしか考えられなくなったね。92年、俺たちはツアーから解放されて家に帰った。グランジ・シーンが次第に大きくなってロックの勢いがまた盛り上がってきたら、俺たちは完全に忘れられた存在になった。解散を決めた時はもう誰も俺たちに関心がなかったから、記者会見もしなかったよ」(ジョーイ・マッキンタイア)。

 この言葉が最後のページに書いてあったなら、何と哀しい末路かと思うだろう。彼の話す〈俺たち〉とはニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック(NKOTB)のこと。80年代最強のボーイズ・バンド、というよりも全世界で7,000万枚ものセールスを記録して、一時はポップ音楽界の頂点を極めたスーパー・アイドル・グループだった彼らのことだ。しかしながら、アイドルには付き物の〈あの人はいま〉ではない。彼らの物語はまだ読み終えられていない。彼らにはまだ次章が用意されていたのだ。解散から14年……あの5人が、あの5人で帰ってきたのだ。

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掲載: 2008年10月02日 22:00

ソース: 『bounce』 303号(2008/9/25)

文/出嶌 孝次