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インタビュー

INTERVIEW(4)——アディダスよりプーマ



アディダスよりプーマ



GOATBED

——確かにある意味ではクラシックですが……まだ許諾は必要かと(笑)。それにしても、これまでお話に出たアイデアや音の質感などを再現するためのハード・シンセのセレクトも重要だったと思うんですが、機材はかなりお持ちなんですね?

「ほとんど使ってなかったですけどね。で、どうしても使いたい音があって、10年ぶりぐらいに引っ張り出してみたら鳴んねえし、みたいな(笑)。だからヤフオクで同じものを2台買ったりとか」

——そこまでその音が欲しかった。

「そう。ほとんど全曲で使ってますよね。モノマシーンっていうシンセと、マシーンドラムっていうドラム音源。これがまた、なかなか独特な質感の……決して〈これはいい音するね〉っていうものではないんですよ。ただ独特だというね。その感じっていうのがなんか……そのシンセサイザーのルックスを含めてですけど、いま自分が思ってるGOATBEDの感じに近いなと思って。だから、そういうものをあえて使おうと思ったんですよね」

——その〈いま思っているGOATBEDのイメージ〉をもう少し具体的に……。

「なんか……アディダスよりプーマみたいな(笑)。いま俺が話してきたことはね、ハードウェアっていう部分で良い音がするシンセを使った、っていうことでは決してないんですよね。そういう機材も持ってるんですけど、むしろ〈これ、良い音すぎるからダメだね。こっちのショボいやつに差し替えよう〉って……やっぱり俺一人なんですけど(笑)。良すぎるものを差し替えるのって、すごい勇気が要るんですよ」

——それはどういうイメージからなんでしょう?

「なんですかね? 音色の質感……たぶん自分のなかで、いまのGOATBEDでやろうとしてることっていうのは、あんまりその……あっちに行ったりこっちに行ったり、とっ散らかったりしないものだと思うんですよ。アッパーでもダウナーでもないっていうか。だからさっき、〈そんなものばっかり出来ちゃって〉ってね。何も意識しないとそんな感じになってしまって」

——それがいまのGOATBEDのモード?

「うん。あとは、2人編成っていう部分もあったりとか。昔は、〈全部打ち込みなのに、なんでメンバーが4人も5人もいるんだ〉って。XA-VATもそうなんだけど、そのクェスチョンが結構好きで、GOATBEDも初期はそんな感じだったんですよね。でもいまは、そういうんじゃないなと。もっとミニマルな感じですかね。音もそうだと思うんですけど、マスタリングが終わったのを聴いて、自分ですごい思ったのが、〈めちゃくちゃストイックだな〉って。〈これ、大丈夫かな? 出しても〉って(笑)」

——大丈夫ですよ(笑)。今作はダンス・ミュージックという色合いも強いと思いますし、ライヴでのお客さんの反応も楽しみですね。今後の予定はありますか?

「年末にワンマン・ライヴがありますね」

——それまでは何をされてるんですか? 間にcali≠gariのツアーなどもありますが……。

「ライヴの準備と、あとはまた新しい曲を作ったりとか。アルバムに入ってないような曲を年末のライヴで演奏することもあるでしょうし、しばらくはいろいろと忙しそうですね」




カテゴリ : .com FLASH!

掲載: 2012年08月08日 18:00

更新: 2012年08月08日 18:00

インタヴュー・文/土田真弓