生身のシンガーが歌う、ボカロP製のギター・サウンド

livetune adding Fukase（from SEKAI NO OWARI）“Take Your Way” トイズファクトリー（2013）

〈adding〉シリーズの第2弾で、livetuneにとって初の男性ヴォーカル曲。リヴァーブたっぷりのギターを全面に敷いた清涼感あるサウンドが、Fukaseの少年っぽい声にマッチしている。“FLAT”よりあっさり風味かも。

古川本舗 『SOUP』 Head.Q.music（2013）

ボカロP時代からポスト・ロック～エレクトロニカ寄りの作風で人気を得てきた彼。この最新作ではシンガー・ソングライターのキクチリョウタとの二人三脚により、バンド・サウンドを軸としたアコースティックで繊細な音世界を広げている。シューゲイザー風の“スカート”も強烈だ。

有形ランペイジ 『有形世界リコンストラクション』 ポニーキャニオン（2012）

演奏難度の高いボカロ曲を人力で再現するというコンセプトのもと、sasakure.UKの主導によって結成されたバンド。その性質上、プログレやフュージョン的な技巧性が前面に出ており、目まぐるしく変化するアレンジに幻惑されること間違いなし!

浮気者 “I狂U” ポニーキャニオン（2013）

SuGの武瑠によるソロ・プロジェクトの初作には、BABYMETALやももクロ仕事でも知られるラウド系ボカロPの代表格、ゆよゆっぺが“undermine”を提供。ドラマティックな轟音ギターに溜めの効いたベースドロップが炸裂する、エレクトロニコアなサウンドが刺激的!

supercell 『ZIGAEXPERIENTIA』 ソニー（2013）

スマパンやニルヴァーナの作品をルーツに挙げるryoが、こゑだという動物的な感性を持つヴォーカリストを迎えたことで行き着いたのが、ハードなギターがザクザクと掻き鳴らされる本作。社会的な風刺を込めた楽曲も多く、彼のロック魂に火が点いた作品と言えそう。

HEART♡THROB 『HEART♡THROB』 激辛レコーズ（2012）

マーティ・フリードマンとニコニコ動画のコラボ企画により誕生したガールズ・バンドで、いまのところ唯一の作品となるこのミニ・アルバムには鬱Pが参加。中二病全開な歌詞が彼らしい直球メタル“有りの侭”をマーティと共同アレンジしている。