「楽壇の帝王」カラヤンの肖像
「楽壇の帝王」カラヤンの肖像
カラヤンは自らの写真をジャケットに使われることを嫌がっていましたが、レコード会社にとってはスター・カラヤンの肖像は何としても使いたいものでした。写真家のラウターヴァッサーとシュタイナーによる印象深いジャケットを特集します。
革ジャンの《英雄の生涯》
1974年録音。1975年に初発売され、カラヤンが革ジャンを着て、不機嫌そうにこちらを睨んでいる表情が大いに話題を呼んだジャケット。撮影者はドイツ人写真家でピアニストでもあるクリスティアン・シュタイナー。
革ジャンの《オケ・コン》
1974年録音。同年初発売。カラヤンのもうひとつの「皮ジャン」ジャケット。横を向いているので、衣装の奇抜さが《英雄の生涯》ほどは目立っていない。演奏はカラヤンとベルリン・フィルの名人芸ぶりが100%発揮された名演。
R.シュトラウス:4つの最後の歌
【こちらはLPレコードです。CDではありません】72、73年ステレオ。《死》をテーマとした作品を収録。《4つの最後の歌》はオケの洗練の極みを行く合奏と、ヤノヴィッツの真っすぐな声が作曲者晩年の澄み切った境地を余すところなく再現します。写真はラウターヴァッサー撮影。
ブラームス:交響曲第1番〈63〉
1963年(ブラームス)&1971年(シューマン)録音。カラヤンが両手を大きく広げている印象的なポーズは、ブラームス初出LP時のジャケット。ドイツ人写真家ジークフリート・ラウターヴァッサー撮影。
ブルックナー:交響曲第7番〈89〉
1989年4月、カラヤンの最後の録音。カラヤン晩年のスケール雄大な指揮に、ウィーン・フィルの清楚で美しい響きが加わった名演奏です。撮影はドイツ人写真家のジークフリート・ラウターヴァッサー。
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲
1968年録音。ジャケット撮影はジークフリート・ラウターヴァッサー。旧ソ連出身の巨匠ロストロポーヴィチとカラヤンの初共演盤。両者はこの後、ベートーヴェンの三重協奏曲やR.シュトラウスのドン・キホーテの名盤を残しました。
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲
1980年録音。ジャケット撮影はジークフリート・ラウターヴァッサー。当時17歳のムターと72歳のカラヤンの共演盤。ムターとカラヤンの共演盤には必ず両者のフォト・ジャケットが使われました。
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カテゴリ : Classical
掲載: 2018年04月05日 00:00