フルート界の巨匠ベネットによるメンデルスゾーン&メル・ボニス:フルート・ソナタ集
フルート界の巨匠ウィリアム・ベネットの至芸
2018年現在82歳の世界的フルート奏者ウィリアム・ベネットが2014年に録音したアルバム。メンデルスゾーン14歳の時に作曲されたソナタ ヘ短調Op.4は、原曲はヴァイオリンとピアノのための作品ですが、この録音ではベネット自身のフルートとピアノによる編曲版が収録されています。メンデルスゾーンの流麗なメロディをしなやかに表現しています。フランス近代の女流作曲家メル・ボニスのソナタも収録。当時女性が作曲家として活動することは難しく、フランクに才能を見いだされパリ音楽院で学びましたが、結婚を機に退学させられ作曲活動を一時中断。しかしその後復活しおよそ300曲多ジャンルの作品を残しています。このフルート・ソナタは1904年に出版されました。冒頭のテーマが全体を通じて現れるとても美しい楽曲です。またドヴォルザークの名歌「我が母の教えたまいし歌」も自身の編曲で演奏。歌詞の情景が目に浮かぶような、美しさに溢れた編曲が胸を打ちます。そして全16曲からなるブラームスのワルツ集Op.39。原曲は連弾用として書かれ、多彩な曲想と親しみやすい旋律で人気があり、なかでも有名なのは第15番。ブラームスはこの曲を独奏用にも編曲しています。ここでは、ベネットの愛弟子ローナ・マギーや若手奏者エマ・ハルナンらとの二重奏で収録されています。ベネットの巨匠としての貫禄が光る1枚です。
(キングインターナショナル)
【曲目】
メンデルスゾーン:ソナタ ヘ短調Op.4(W.ベネット編)
フォーレ:小品(ヴォカリーズ)
メル・ボニス:ソナタ
ドヴォルザーク:我が母の教えたまいし歌(W.ベネット編)
ブラームス:海
ブラームス:ワルツOp.39より【第1,4,3,6,7,8,9,10,11,14,15】(W.ベネット編)*
【演奏】
ウィリアム・ベネット(フルート)
ジョン・レネハン(ピアノ)
*ローナ・マギー(フルート)、
エマ・ハルナン(フルート、アルトフルート)
【録音】
2014年1、3年、ワーゼンホール、ロンドン
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2018年03月27日 00:00