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【MEMBRAN】名演の宝庫!『ウィリアム・プリムローズ(ヴィオラ)名演集』(10枚組)

ウィリアム・プリムローズ名演集

ヴィオラの独奏楽器としての地位を確立した演奏家
ブラームスのヴィオラ・ソナタ集、モーツァルトの協奏交響曲、
ベルリオーズの《イタリアのハロルド》等々、記念碑的名盤を収録!

ウィリアム・プリムローズ(1904年8月23日 スコットランド、グラスゴー - 1982年5月1日 アメリカ合衆国ユタ州プローヴォ)は、ヴィオラの独奏楽器としての地位を確立した演奏家として知られています。彼のヴィオラ演奏は同時代の作曲家たちの創作意欲を掻き立て、バルトークの絶筆となったヴィオラ協奏曲、ブリテンの「ラクリメ」は、プリムローズのために書かれた作品です。ヴァイオリンの巨匠ミッシャ・エルマンはプリムローズがヴィオラでパガニーニの奇想曲を弾くのを聴いて「ヴィオラの方が簡単さ!」と叫んだ、という逸話が残っています。

父ジョーン・プリムローズはオーケストラのヴァイオリン奏者、ヴィオラ奏者であり、弦楽器の鑑定家でもありました。プリムローズはヴァイオリンを専門に学び、ギルドホール音楽院を最高位の金賞で卒業、1923年にはヴァイオリン奏者としてデビューしました。しかし、彼自身がヴァイオリンに強い興味が持てなかったことと、父親がアマティ作のヴィオラの名器を所有していたこともあり、1926~29年にブリュッセルで師事したイザイのすすめでヴィオラに転向しました。1930年代前半はソロ・ヴィオラ奏者とロンドン弦楽四重奏団のヴィオラ奏者としてイギリスで活動。1937年にNBC交響楽団の結成にあたり、ヴィオラ奏者に招かれて渡米。その後、ソリストとして活動する一方、プリムローズ弦楽四重奏団(シェムスキー、ギンゴールド、シャピロ)を結成し演奏活動を行いました。ハイフェッツ、ピアティゴルスキーとの弦楽トリオでの録音も行いましたが、1964年に難聴のため引退しました。晩年は教育活動に打ち込み、インディアナ大学と南カリフォルニア大学にて教授職を務めるほか、1971年に来日した際には東京芸術大学や桐朋学園大学でも後進の指導にあたりました。1953年には長年の音楽界への貢献により、大英帝国三等勲爵士、コマンダー(CBE)に叙せられました。

この廉価BOXにはSP時代の1934年からステレオ時代の1960年まで、協奏曲、室内楽、独奏曲、歌曲オブリガートと幅広く録音が収められています。Disc1 のフィルクシュニーとのブラームスはLP初期の名盤で、今なお同曲の最高演奏とみなされているものです。Disc 2では名歌手マリアン・アンダーソンのオブリガートを務めた録音が美しさの極みで、とくにブラームスの「2つの歌」は必聴です。また、エルマンを驚かせたパガニーニ演奏も含まれています。Disc 3はモーツァルトの協奏交響曲の歴史的名盤が2種聴き比べられるのが魅力。Disc 4ではハイフェッツ、ピアティゴルスキーとの黄金の三重奏が聴けます。Disc 5は、プリムローズが得意としたベルリオーズの《イタリアのハロルド》。ミュンシュとの定評あるステレオ名盤に加え、第1楽章だけですが、1944年この曲の世界初録音となったクーセヴィツキーとの共演盤も入っています。Disc 6は、ヴァイオリンの巨匠、ゴールドベルクと組んだシューベルト《ます》、Disc 7~9はステレオ初期の名盤、イギリスのグリラー弦楽四重奏団とのモーツァルトの弦楽五重奏曲集が聴けます。Disc 10は20世紀作品が3曲。ヴィオラのオリジナル作品に、巨匠クライスラー自作自演の弦楽四重奏曲により、プリムローズと同時代音楽の関わりを録音により確かめることができます。
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)


ブラームス:ヴィオラソナタ第2番~第2楽章
ルドルフ・フィルクシュニー(pf)
Provided to YouTube by Believe SAS

【収録曲目》
※ メーカーのインフォと、プリムローズのディスコグラフィを突き合わせ、録音年を訂正し、原盤名を書き加えて掲載しています(タワーレコード)

Disc. 1
ブラームス:ヴィオラソナタ第1番Op.120-1、第2番Op.120-2
ルドルフ・フィルクシュニー(pf)
1958年録音 米Capitol原盤(モノラル)

J.S.バッハ:来たれ 甘き死よ
シューベルト:万霊節の日のための連祷
ヴェルノン・デ・タール(Org)
1945年録音 米Columbia原盤(SP復刻)

Disc. 2
ドヴォルザーク:8つのユモレスクOp. 101より第7曲
エセルバート・ネヴィン(1862-1901):ロザリオの祈り
チャールズ・オコネル指揮、ビクター交響楽団
1941年録音 米Victor原盤(SP復刻)

ブラームス:2つの歌Op.91
マリアン・アンダーソン(Contralto)ウィリアム・プリムローズ(Vla)
フランツ・ルップ(pf)
1941年録音 米Victor原盤(SP復刻)

マスネ:悲歌
マリアン・アンダーソン(Contralto)ウィリアム・プリムローズ(Vla)
フランツ・ルップ(pf)
1941年録音 米Victor原盤(SP復刻)

ラフマニノフ:6つの歌Op.4より「夜の静けさに」
マリアン・アンダーソン(Contralto)ウィリアム・プリムローズ(Vla)
フランツ・ルップ(pf)
1941年録音 米Victor原盤(SP復刻)

パガニーニ(プリムローズ編):カプリース第24番
ヨーゼフ・カーン(pf)
1939年録音 米Victor原盤(SP復刻)

ヘンデル:トリオソナタOp.2-9よりアダージョ
アルバート・スポルディング(Vln)アンドレ・ブノア(pf)
1941年録音 米Victor原盤(SP復刻)

ヘンデル(ハルヴォルセン編):組曲第7番よりパッサカリア
ヤッシャ・ハイフェッツ(Vln)
1941年録音 米Victor原盤(SP復刻)

パガニーニ:カプリース第13番、第5番
1934年録音 英Columia原盤(SP復刻)

パガニーニ:カプリース第17番、ラ・カンパネッラ(ヴィオラとピアノのための編曲版)
チャイコフスキー(プリムローズ編):6つの歌Op.6より「ただ憧れを知る者だけが」
クライスラー:愛の喜び
ハリー・アイザックス(pf)
1934年、1935年録音 英Columia原盤(SP復刻)

Disc. 3
モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲K.364
ヤッシャ・ハイフェッツ(Vln)
アイズラー・ソロモン指揮、RCAビクター交響楽団
1956年録音 米Victor原盤(ステレオ)

モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲K.364
アイザック・スターン(Vln)
パブロ・カザルス指揮、ペルピニャン祝祭管弦楽団
1951年録音 米Columibia原盤(モノラル)

Disc. 4
ベートーヴェン:弦楽三重奏曲Op.9-2
J.S.バッハ:シンフォニア第4番BWV.790、第9番BWV.795、第3番BWV.789
シューベルト:弦楽三重奏曲D.581
ヤッシャ・ハイフェッツ(Vln)グレゴール・ピアティゴルスキー(Vc)
1960年録音 米Victor原盤(ステレオ)

Disc. 5
ベルリオーズ:イタリアのハロルド
シャルル・ミュンシュ指揮、ボストン交響楽団
1958年録音 米Victor原盤(ステレオ)

ベルリオーズ:イタリアのハロルドより第1楽章
セルゲイ・クーセヴィツキー指揮、ボストン交響楽団
1944年録音 米Victor原盤(モノラル)

Disc. 6
シューベルト:ピアノ五重奏曲「ます」D.667
シモン・ゴールドベルク(Vln)ニコライ・グラウダン(Vc)スチュアート・サンキー(Cb)
1957年録音 米Victor原盤(ステレオ)

シューベルト:アヴェ・マリア
シドニー・グーセンス(Harp)
1935年録音 英Columia原盤(SP復刻)

ウォルトン:ヴィオラ協奏曲
ウィリアム・ウォルトン指揮、フィルハーモニア管弦楽団
1946年録音 英EMI原盤(SP復刻)

Disc. 7~Disc. 9
モーツァルト:弦楽五重奏曲第4番K.516、第2番K.406、
第6番K.614、第5番K.593、第3番K.515
アダージョとフーガK.546
グリラー弦楽四重奏団
1959年録音 米Vanguard原盤(ステレオ)

Disc. 10
アーサー・ベンジャミン(1893-1960):ヴィオラ・ソナタ
ウラディーミル・ソコロフ(pf)
1945年録音 米Victor原盤(SP復刻)

ロイ・ハリス(1898-1979):独白と舞曲
ジョハナ・ハリス(pf)
1942年録音 米Victor原盤(SP復刻)

クライスラー:弦楽四重奏曲イ短調
フリッツ・クライスラー(Vln)トーマス・ペトレ(Vln)ラウリ・ケネディ(Vc)
1935年録音 米Victor原盤(SP復刻)


ブラームス:2つの歌Op.91~聖なる子守歌
マリアン・アンダーソン(Contralto)
フランツ・ルップ(pf)
Provided to YouTube by NAXOS of America

カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)

掲載: 2019年05月09日 00:00