ガードナー&ロンドン・フィル 『ラフマニノフ:交響的舞曲&鐘』 2025年6月下旬発売
ガードナー率いるLPO
ラフマニノフの《鐘》! 圧倒的な音圧
CD
■作品詳細
2025年、LPOレーベルは20周年を迎えます。2005年に第1弾として登場したのがユロフスキ指揮のラフマニノフ《死の島》と《交響的舞曲》。以来、オーケストラのますます深まり進化する芸術性、革新性、時には冒険心を浮き彫りにする115を超えるカタログを持つまでに成長しました。ここで、現在の首席指揮者ガードナーがふたたびラフマニノフの《交響的舞曲》、そして合唱交響曲《鐘》を録音。ロンドン・フィルの歴史に、また新たな章が始まります!
《鐘》はエドガー・アラン・ポーの詩にもとづく、ベートーヴェンの「第九」以来作曲された最も独創的な合唱交響曲のひとつといえる作品です。ポーの《鐘》は、最初の2セクションの無邪気な希望に満ちたものから、第3セクションの厳しい経験を経て、エンディングの荒涼とした死のイメージへと向かうもので、ラフマニノフはこれに強く惹かれ、作曲しました。また、彼の耳から離れなかったロシア教会の鐘の音のイメージとも通じるものがあったでしょう。冒頭のハープ、ピアノ、チェレスタ、グロッケンシュピールによる「銀のそりの鈴」の響きは見事。第2楽章の「芳醇なウエディング・ベル」の導入部も同様に、妙にゾクゾクさせられれます。そして合唱には「怒りの日(Dies irae)」が聴かれます(続いて収録の交響的舞曲にも聴かれます)。鐘のイメージの暗転は第3楽章で加速し、鐘の音はけたたましいものとなり、パニックと絶望の高まりを伝えます。ラフマニノフのフィナーレの弦楽器、ハープ、そして静かなフルートの独奏は、「安息」と「休息」という希望がまだ私たちには残されていることを暗示しています。
交響的舞曲は管打楽器も大活躍する人気作品。LPOの面々は巨大なホールいっぱいにあふれんばかりのエネルギーを発散させています。最終楽章に聴かれる聖歌の情念の強さと迫力は、ガードナーがオペラ指揮者としてもキャリアを積み重ねていることをあらためて実感させます。
(LPO)
■収録曲
ラフマニノフ:
合唱交響曲《鐘》 The Bells, op. 35
1. Allegro ma non tanto (The silver sleigh-bells)
2. Lento (The mellow wedding bells)
3. Presto (The loud alarum bells)
4. Lento lugubre (The mournful iron bells)
交響的舞曲 Symphonic Dances, op. 45
5. Non allegro
6. Andante con moto (Tempo di valse)
7. Lento assai - Allegro vivace
【演奏】
エドワード・ガードナー(指揮)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(コンサートマスター:ピーター・シェーマン)
ロンドン・フィルハーモニー合唱団(合唱指揮:ネヴィル・クリード)
クリスティーナ・ムヒタリアン(ソプラノ)
ディミトロ・ポポフ(テノール)
コスタス・スモリジナス(バス=バリトン)
【録音】
2024年9月28日(1-4)、2023年3月4日(5-7)、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、ロンドン
収録時間:71分52秒
エドワード・ガードナー&ロンドン・フィル
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2025年06月06日 16:00