UA(2)
恋ばかりしてたからね
「20~21歳のときはソウルばっかり聴いていたわけじゃないけど、歌うときには真似してた」
――ブラック・ミュージックとはどのようにして出会ったんですか?
「学生時代に付き合ってた彼氏の家にあったから。最初に聴いたのは、アレサ・フランクリンの『Aretha's Gold』っていうベスト盤」
――子供のころから音楽は好きでしたか?
「……好き。幼稚園のとき、童謡みたいの毎月ドーナツ盤で買ってもらって、プレイヤーでいつでもかけてた。持ってるもん、まだ、童謡。そこからは長い道のりがあって、普通に歌謡曲とか買ってたし、女学校の6年ぐらいからナゴムの音楽とか聴いてた。ファンタジーやね。もう少しするとMTVとか始まって、“Thriller”(マイケル・ジャクソン)とかも聴いてたけど。あと、エレクトーン習ってたの。一生懸命やってた。エレクトーンのお姉さんになりたかった」
――あなたはアートを作る人であると同時に、アートを鑑賞する能力に長けている人ですよね? 良いものも、悪いものも、小さいころからアートに親しんでいたんですか?
「逆に、なんにもなかったの。ひとりで家にいる時間が長かったので、妄想っていうか(笑)、外界と接しない時間が多かった」
――〈見えない友だち〉いた?
「いなかったね。恋ばかりしてたからね」
――小さいころからあなたは〈恋多き女〉だったんですか!?
「3番目ぐらいまでいつもおったからね(笑)……小学生とかだと、付き合うっていう概念がないやろ。みんないるって、女の子は。大きくなってからはないと思うけど」
――激しい愛情は燃え上がるけれども、長続きはしない……この意見についてはどう思いますか?
「う~ん。いまのところそれに同意しますけど、そうでないこともあればいいと思うけど。でも、激しい愛自体は結局……なんか人間の、そのときまでの寂しさの度合いやから……それ自体ね、正しい愛と違うと思う」