インタビュー

Justin Timberlake

俺はいま新しい一歩を踏み出したんだ


アイドル・ポップスというと、どのような音をイメージするだろうか。分厚いシンセと大仰なメロディーで組み立てられたダンス・ポップ? 手を振りながら歌うような明るいバラード? はい。じゃあ、まずは“Like I Love You”を聴こう。土埃を上げながらファンキーに突進するネプチューンズのトラックと、79年のマイケル・ジャクソンのように地声とファルセットを自在に行き交うヴォーカル。その声の主は誰あろう、イン・シンクのリード・ヴォーカルであるジャスティン・ティンバーレイクだ。やはり!という膝を打つ思いと、こうきたか!という驚きとが交錯する衝撃のソロ・デビューだ。

やはり!と思ったのには理由がある。イン・シンクの2001年作『Celebrity』で聴けた奇妙なジレンマ。彼が当時付き合っていたブリトニー・スピアーズに与えたというミュージカル・ディレクションとその成果。さらにはネリーを迎えた形でシングル・カットされたイン・シンク“Girlfriend”の大ヒット、それに続くネリー“Work It”へのお返し参加。それらすべてがここへ至るためのカウントダウンだったのだ。そして、今回の爆発をもって予感は確信に変わった。ジャスティンは本物だ。

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掲載: 2002年11月14日 12:00

更新: 2003年02月13日 12:08

ソース: 『bounce』 237号(2002/10/25)

文/出嶌 孝次