インタビュー

意外にもヴェテラン!? ブリンク・182のキャリアをおさらい

 今でこそとてつもなくビッグな存在になったブリンク・182だが、実はきちんと下積みを経験したバンドだ。93年にカリフォルニア州サンディエゴでトム・デロング(ギター/ヴォーカル)、マーク・ホッパス(ベース/ヴォーカル)、スコット・レイナー(ドラムス)によって結成され、同年に自主制作盤『Fly Swatters』でデビュー。当時は単純にブリンクと名乗っていた。その後、カセットテープで限定リリースしたのちCD化になる『Buddha』、ファースト・アルバム『Cheshire Cat』などを自分たちの手で制作し、売り捌くという〈D.I.Y精神〉をまっとうしつつ精力的にライヴ活動を行い、サーフ・ビデオなどにも参加するなどして人気を得、評価を高めていった。その間、96年には初来日をしている。また、バンド名をブリンク・182としたのもこの頃で、アイルランドの同名バンドから名義変更訴訟を起こされたのが原因だった。

 そうした精力的な活動が実り、彼らは大レーベル、MCAと契約し、97年に『Dude Ranch』で念願のメジャー・デビューを飾った。彼らを取り巻く環境が変わりはじめたのがこのあたりで、『Enema Of The State』(700万枚)、『The Mark, Tom And Travis Show』(150万枚)、『Take Off Your Pants And Jacket』(370万枚)と大ヒットを連発(カッコ内はUSでのセールス)、ティーンエイジャーから熱烈に支持される〈もっともホットなパンク・ロック・バンド〉なる地位に立ったのだった。その間にドラムスがトラヴィス・バーカーに交代。そして今夏の〈サマソニ〉で再来日し、新作『Blink-182』の発表に至る。

 本家バンドと並行しての課外活動も積極的で、トムとトラヴィスはボックス・カー・レーサーを、さらにトラヴィスはランシドのティム・アームストロングらとトランスプランツをやり、それぞれセルフ・タイトルを冠した作品をリリース。また、ピンクの新作『Try This』収録曲の大半をティムがプロデュース、その一部でトラヴィスがドラムを叩いている。

▼ブリンク・182の関連盤を紹介。

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掲載: 2003年12月04日 17:00

更新: 2003年12月04日 18:32

ソース: 『bounce』 249号(2003/11/25)

文/有島 博志