インタビュー

Juvenile

ニューオーリンズが終わったなんて誰が言った!? 傷ついた現実をふたたび輝きで満たすため、マグノリアの星はまたしても圧倒的な光をギラギラと放ちはじめた!!


 どうですか、この横顔。真っ直ぐ前方を見据える目線はキツすぎもせず、ブレてもおらず、精悍そのもの。ヒップホップどころか、音楽史においても衝撃的に即物的で、わかりやすく、かつエゲツなかったキャッシュ・マネー時代のCDジャケットとは隔世の感がある。白状すると、あのデザイン感覚が解せなくて、キャッシュ・マネーもといホット・ボーイズ関連は苦手だった。“Back That Azz Up”とか、内心ちょっといいな、と思っても、東海岸のお利口系ヒップホップ好きとしては、〈南部=お下品〉と斬り捨て御免な反応で。加えて、ジュヴィナイルに関しては周りがしょっちゅう(元)カレに似ている、とコメントしたものだから、恋するバカ女の常として〈カレのほうがカッコいいに決まってるじゃん!〉と、意地でも好きなアーティストに挙げなかった……のだが。ここ2~3年でジュヴィ株急上昇。キャッシュ・マネーから独立してゼロから反撃を始めたのにはドラマを感じたし、“Slow Motion”をマイアミのホテルで耳にした時は、ハマリすぎてクラッと感動、こりゃもう〈ジュヴィ解禁!〉で行くしかないな、と。

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掲載: 2006年04月20日 17:00

更新: 2006年04月27日 19:46

ソース: 『bounce』 274号(2006/3/25)

文/池城 美菜子