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インタビュー

アーバン・ムードを伴って上昇するラティーノR&Bシンガーたち

NATALIE
『Natalie』
 Latium/Universal(2005)

淡く儚く消え入りそうな“Goin' Crazy”の大ヒットで一躍スターになったテキサス出身の麗しいシンガーであり、フランキーJと共にラティーノR&Bの躍進を助けたとも言える重要アーティスト。同じラティウム所属で、前述曲のスペイン語版はフランキーが訳した、という縁もあったりします。
(池谷)

DJ KANE
『Capitulo II - Brinca』
 EMI Latin(2005)

フランキーと同じくクンビア・キングスを経てソロ活動へと踏み出した色男の2作目。こんな名前だし、チカーノ・ラッパーみたいなルックスだけど、実に清涼な美声を聴かせるシンガーであります。正統派のR&Bやレゲトン、もちろんクンビアまで、情熱的で色気たっぷりのアーバン名品。
(出嶌)

PAULA DEANDA
『Paula DeAnda』
 Arista(2006)

セレーナに憧れて登場した新人。人気曲“Doing Too Much”のメロウな儚さはテキサスの先輩であるナタリーを思わせ、ベイビー・バッシュやハッピー・ペレスなど参加陣にも共通点が多い。フランキーJ制作のアップ“Wanna Be With You”も収めた、現代チカーノ人脈の粋がバックアップした力作。
(池谷)

JEANNIE ORTEGA
『No Place Like Brooklyn』
 Hollywood(2006)

J-Loの出身地ブロンクスに対抗してブルックリンをレペゼン? それはさておき、ハスキー・ヴォイスでセクシーな魅力を振りまくプエルトリカン美女のデビュー作。パプースを迎えた“Crowded”での鮮やかなヒップホップ感の打ち出し方など、フロアを狙った作りに好感が持てる。
(池谷)

MARCOS HERNANDEZ
『C About Me』
 TVT(2005)

TVTが送り出した若きホープのデビュー作。Mrコリパークのリミックスも話題になった至高のスロウ“If You Were Mine”など、収録曲のメインはR&Bな仕上がりだが、優男な面構えに似合うアイドル然としたポップ・バラードを歌わせても一流。めざすはラティーノ版ジャスティン・ティンバーレイク?
(池谷)

RIGO LUNA
『Rigo Luna』
 Machete/Universal(2006)

90年代のR&Bグループ、ニュー・フレイヴァのメンバーがソロで復帰。ラティーノ的なやるせなさを伴った良曲多数で、線が細めの泣き出しそうな歌声も琴線に触れる。スペイン語詞が約半数を占め、お約束のレゲトンも入っていたり、まさしくラテン・ピープルに向けられた一枚だ。
(池谷)

MARIO VAZQUEZ
『Mario Vazquez』
 J(2006)

〈アメリカン・アイドル〉上がりの実力派によるデビュー盤。ニーヨ、スターゲイト、スコット・ストーチなど現行R&Bシーンで名うてのスタッフばかりを揃えた超充実作だが、スパニッシュ・ギターの響く哀愁ミッドやレゲトン調など、ラテン風味の導入も自然。甘いマスクと甘い歌声も言うことなし!
(池谷)

NEW RIDAZ
『New Ridaz』
 Upstairs(2006)

MCマジックが脱退したNB・ライダーズに、彼らとの共演やソロ作で知られるアンジェリーナが加わった新トリオのデビュ-作! もとより歌心のある作風だったのが完全に歌主導にシフトし、爽やかなエロさとスウィートなエモさをたっぷり含有した洒脱なチカーノR&B作品に仕上げている。
(出嶌)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2006年12月07日 20:00

更新: 2006年12月07日 21:29

ソース: 『bounce』 282号(2006/11/25)

文/池谷 昌之、出嶌 孝次

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