インタビュー

エイミーと3人の男、サラーム・レミとマーク・ロンソンと……

 まず最初に名を挙げるべき重要な男は、80年代からヒップホップ~レゲエのプロデュースを手掛ける奇才、サラーム・レミだ。古くはフージーズ、近年はナズやミス・ダイナマイトなどをヒットに導き、エイミーとは『Frank』をプロデュースして以来の付き合い。『Back To Black』以降はクリセット・ミッシェルや別掲のムティア・ブエナ作品で腕を振るっている。2人目の男は、実質的な『Back To Black』のメイン・プロデューサーであるマーク・ロンソン。ニッカ・コスタやメイシー・グレイなどエイミーにも通じる女性に関与した後で、自身のレーベルを設立してライムフェストをデビューさせている。一方、クリスティーナ・アギレラのルーツ回帰を助けたり、リリー・アレンをリミックスしたりしつつ、別掲のセカンド・アルバム『Version』では自身もブレイクを果たし、ヴィンテージ・ソウル・ブームの(裏の)立役者にもなった。そして3人目の男は……エイミーの夫、ブレイク・フィールダー・シヴィルさん。彼の浮気や破局なくして『Back To Black』の名曲群、特に素晴らしい“Tears Dry On Their Own”は書かれなかったのだ!

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掲載: 2007年09月06日 14:00

更新: 2007年09月06日 17:44

ソース: 『bounce』 290号(2007/8/25)

文/出嶌 孝次