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インタビュー

時代を斬ってきた真吾弐号のクラシックスを改めて時系列順に振り返ってみよう

Shing02 『絵夢詩ノススメ』 MARY JOY(2003)
アルバムへと発展するはずだった96年録音のEPに、97~98年録音のボーナス・トラックを加えた初期音源集。当時の代表曲“帝国ニ告グ”や“日本性事情”を筆頭に、躍動的なバス・ワンのビートと若々しい語りが交錯する。三木道三やRINO、Q・バートの出番もアリ。
(狛犬)

Shing02+DJ 『$HIN PEARL HARBOR / JAPONICA CD』 MARY JOY(2007)
検問を模して〈不許可〉と判を押した装丁で知られる98年のEPに、リミックスを加えた10周年記念盤。真珠湾へ飛ぶ日本兵の心境を重ね合わせた“PEARL HARBOR”が胸に迫る。新録のヴァースで過去に対峙するリミックスも興味深い。
(狛犬)

Shing02 『緑黄色人種』 MARY JOY(1999)
比喩表現を盛り込んでヒップホップ的なセルフ・ボーストの延長にある曲を聴かせるなど、その素地が窺えるファースト・フル・アルバム。人称を変えて巧みに語るストーリーテリングの妙やシンプルな音作りなど、彼の音楽のプロトタイプとなった一作だ。
(一ノ木)

Shing02 『400』 MARY JOY(2002)
社会的な言及にアルバムの大半を費やす力作となったセカンド・アルバム。リリカルな表現はさらに雄弁に、かつよりリスナーに訴えかけるものへと向かった歌詞に合わせ、トラックもより緻密なものに。収録曲のタイトルの如く“憂国”の士たる風情が凛々しい。
(一ノ木)

Kosmic Renaissance 『Live In Tokyo』 MARY JOY ESP Division(2005)
フリージャズ・バンドの演奏家2人とのライヴ音源。サン・ラーからのインスピレーションを元に、Shing02は自身開発のフェーダーボードとアナログ・シンセで即興空間を共有。内容にも増して、新作『歪曲』に至る音楽的視線の一端として興味深い。
(一ノ木)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2008年07月10日 19:00

ソース: 『bounce』 300号(2008/6/25)

文/一ノ木 裕之、狛犬

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