インタビュー

CKB10年のハイライトを一挙にプレイバック!

『PUNCH! PUNCH! PUNCH!』 Double Joy/Almond Eyes(1998)
ソウル、ロックンロール、歌謡曲などから抽出したパンチのある音汁は、一度喰らったらやめらんない。名曲“葉山ツイスト”や、のっさんの凄テクギターが唸る“イカ釣り船”などを含む、〈行列店〉への第一歩。

『goldfish bowl』 サブスタンス(1999)
ブリージンなギターで酔わせる“金魚鉢”に始まり、ムーディーなエキゾティック感覚満載のセカンド・アルバム。車窓に流れる景色はダイアモンド・ヘッドかヴィクトリア・ハーバーか……でも、走る愛車のナンバーは〈横浜〉で。

『ショック療法』 524(2000)
小西康陽のプライヴェート・レーベルから……なんだけど、サウンドにはノータッチ……なんだけど、小西的エフェクトはファッショナブルな装丁にも表れて。おしゃれギャルたちも〈ヨコワケハンサムボーイ〉に、思わず振り向いちゃいました。

『グランツーリズモ』 サブスタンス(2002)
〈昭和歌謡〉なんて盛り立てる輩にも軽く目配せしながら、乗り換えたアメ車で人気街道をドライヴィン(カー・ソング率4割)。バンド構成も固まったこの年、“まっぴらロック”“タイガー&ドラゴン”などシングルも量産した。

『777』 サブスタンス(2003)
テーマは〈サマー・マッドネス〉。菅原愛子とRHYMESTERがエロティックに絡む“夜のヴィブラート”、アーバンなAORナンバー“赤と黒”をはじめ、ココロのカギを甘くさせるようなメロウ・ナンバーには思わず……おっとご用心。

『Brown Metallic』 サブスタンス(2004)
大ヒット御礼、ベスト盤『CKBB』を経ての一作。“Barrio Chino”などラティーノ~チカーノを意識したような楽曲や、シングル・カットされたフィリー風味の“あぶく”など、そのファンクネスはシブく、深~い輝きを放っている。

『SOUL PUNCH』 サブスタンス(2005)
壮大なストリングスを採り入れた“男の滑走路”を高らかに歌い上げるcrazykenさんには、さしずめシナトラかトム・ジョーンズを彷彿とさせる〈スター〉の貫禄も。むせるほど色っぽいR&B曲“37℃”は、向井秀徳もお気に入りで。

『GALAXY』 サブスタンス(2006)
“37℃”(配信&10インチで発表)でのMIGHTY CROWNに続き、本作ではPAPA B、FIRE BALL――ハマのアンバサダー同士のマッチョな共演を実現。ラッパ我リヤのQを招いた硬派なファンク“アイワナゲチョラ”など、オトコ臭強調作。

『SOUL電波』 Almond Eyes(2007)
プールサイド、ココナッツ、お線香、カルピス、エロス……。crazykenさんが思うところの夏の粒子をセクシーな歌とファンキーなサウンドで浮かび上がらせた一作。寅さん的な〈ひと夏のメモリー〉を刻んだ“タオル”は半分実話。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2008年08月28日 20:00

ソース: 『bounce』 302号(2008/8/25)

文/久保田 泰平