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インタビュー

叩いて、歌う! ドラマー兼ヴォーカリストのいるバンドを紹介!

 〈ドラマーがヴォーカルを兼任〉というと、多くの人が真っ先に前髪がピンクの人を思い浮かべる――今年再結成したC-C-Bはなにげにお茶の間でもっとも有名なドラム/ヴォーカル兼任バンドかも。しかし、それだけでなくいまは8ottoや勝手にしやがれ、海外ではデス・フロム・アバヴ1979(すでに解散)にツイン・ヴォーカルだけどブラッド・レッド・シューズなんていうのもいる。過去を遡れば同様のスタイルを取る、実にさまざまなバンドが存在しており、例えばYMOでは高橋幸宏がドラムを叩きながら歌っていたし、UKではピーター・ガブリエル脱退後のジェネシスでドラマーのフィル・コリンズがヴォーカルも担当した。USのイーグルスやナイト・レンジャーなども実はそうなのをご存じだろうか? それからUKパンクのスナッフ、チャイナ・ドラムなんてバンドもだったっけ……と、意外にも数え上げればキリがないほどなのである。

 それはともかくバンドの支柱であり、リズムの根幹を司るドラマーがヴォーカルを取る姿は、見る者に強烈なインパクトを与えるのは確かだ。両手両足を別々に動かしつつ歌まで歌ってしまうその様子は、まるで大道芸でも見ているかのように純粋な驚きがある。しかし、逆に考えればグルーヴと歌がもっとも圧着しやすい形態であるとも考えられるだろう――といっても、それを両立させるために求められるプレイヤーのスキルは並大抵のものではない。
▼文中で紹介したアーティストの作品を一部紹介。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2008年09月11日 01:00

更新: 2008年09月11日 17:42

ソース: 『bounce』 302号(2008/8/25)

文/冨田 明宏