インタビュー

V系ファンじゃない人にこそ聴いてほしい、いまチェックしておきたいクールなV系バンドを選りすぐり!

ムック 『志恩』 ユニバーサル(2008)
現在のV系シーンの代表格。結成10周年を迎えて発表されたベスト盤に続く、この8作目は、USでのツアー生活のなかで触発されたメタルを軸に、ラテンやインド歌謡、またディスコやボディー・ビートなどのダンサブルなテイストを吸収した意欲作。今後の進化は大いに注目だ。
(宮原)

D'ESPAIRSRAY 『MIRROR』 SWOC/MANIAC(2006)
2004年から海を越えて活動を続ける、海外進出バンドの先駆者的な存在。初期はメタル色が強めだったが、本作ではヴァイオリンの音色が涙腺直撃の“Squall”や、ゴシック・ロックのキャッチーさを前面に出した“SIXty∞NINe”などメロディックな要素を重視している。
(宮原)

lynch. 『THE BURIED』 marginal works(2007)
入手困難となっていたファースト・アルバム&マキシ・シングルからの楽曲を再録した企画盤。メロディック・デス・メタルにも勝る怒声から、儚くて艶やかな声までを自在に操るヴォーカル・スキルを最大の武器に、カオスと美の極端な表現の共存を完璧に実現している。
(宮原)

ギルガメッシュ 『MUSIC』 DANGER CRUE(2008)
UKのピッチシフターのような毒性を帯びたインダストリアル・ヘヴィー・ロックに乗せ、ブチ切れヴォーカルが狂う3作目。〈誰も真似が出来ないMUSIC届ける〉との歌詞を遂行するためか(!?)、唯一のゲストが超個性派激ヴォイスの後藤まりこ(ミドリ)というのも興味深い。
(宮原)

heidi. 『イノセンス』 0 market(2008)
いまもっとも注目を集める若手バンドのひとつ。ここで紹介したなかではいちばんライトな聴き心地で、ズバ抜けて親しみやすいメロディーが最大の魅力だ。ハード・ロックやパンク~ハードコアをベースにした疾走感に富むサウンドだが、そのいずれにも歌謡性を含むのがポイント。
(加藤)

サディ『「SADIE」~UNDEAD13+2~』 ミジンコ(2008)
自他共に認めるDIRチルドレン4人組によるセレクション・アルバム(つまりベスト盤)。DIRというよりスリップノットを思わせるヘヴィー・ロックで、ブルータルな声を盛り込みながら程良いポップさを残す。キャッチーなメロディーラインにはチルドレンな感じも。
(加藤)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2008年12月04日 06:00

更新: 2008年12月04日 18:28

ソース: 『bounce』 305号(2008/11/25)

文/加藤 直子、宮原 亜矢

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