『The Boy Who Knew Too Much』の世界観をより深く楽しむためのサブ・テキスト! (その1)
ELTON JOHN
『Elton John』 DJM(1970)
特に流麗なミディアムに顕著なのだが、作曲家としての優れた才をエルトン卿から受け継いだミーカ王子。本人もそれ意識してか、御大からオーケストラ・アレンジを長年任されているポール・バックマスターを2作連続で招き、ゴージャスなムードを獲得している。
BEN FOLDS
『Songs For Silverman』 Epic(2005)
近頃シンガー・ソングライターの主流はギター弾き語り系。でも、コードに歌詞を合わせていくのと、ベンや王子のように鍵盤で一つ一つ音を繋ぐのとではどっちの旋律がおもしろいかしら!? メロありきの両者の楽曲は、言葉の壁を超えて心に響くのです。
JELLYFISH
『Spilt Milk』 Charisma(1993)
86年生まれの王子は少年期にパワー・ポップを聴き漁っていたそうで、特に本作で類い稀な作曲センスを爆発させたアンディ・スターマーに憧れていたんだとか。なるほど、〈やりすぎ!〉ってくらいキャッチーな曲を作る王子の開き直りっぷりは、師に通じるものあり!
BELINDA CARLISLE
『Heaven Is A Place On Earth』 MCA(1987)
風呂場で“We Are Golden”を歌ってたら、彼女の大ヒット“Heaven Is A Place On Earth”になっちゃった! キラキラ感もさることながら、メロディーまでシンクロしちゃってるんですよ。無性に走り出したくなる疾走感がたまらない!
KYLIE MINOGUE
『Fever』 Parlophone(2001)
2000年代に入ってユーロ・ディスコ回帰を見せたカイリーには王子も完全降伏? だって新作中で一際目立つダンス・チューン“Rain”のシンセ・ベースが、まんま〈ダンダンダン〉な“Can't Get You Out Of My Head”なんだもの! セクシーな腰使いも彼女譲り!?
THE ARCADE FIRE
『Neon Bible』 Sonovox(2007)
その“Rain”にはカナダが誇るこの人気サイケ集団のメンバー、オーウェンさんがヴァイオリンで参加。意外な組み合わせにも思えるが、実は彼、ペット・ショップ・ボーイズのストリングス・アレンジも手掛けていて……あ、共通点が見えてきた!?