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インタビュー

『The Boy Who Knew Too Much』の世界観をより深く楽しむためのサブ・テキスト! (その2)

THE BEATLES
『Abbey Road』
 Apple/EMI(1969)
王子はカウンセリングをモチーフにした“Dr John”で、撲殺事件にまつわるシニカルな歌詞をコミカルな曲調に乗せた“Maxwell's Silver Hammer”の手法を拝借。他にも新作からは、ポールっぽい転調やサビの盛り上げ方がチラホラ発見できる。

ONEREPUBLIC
『Dreaming Out Loud』
 Mosley/Interscope(2007)
レオナ・ルイスあたりに歌わせたいのが、繊細で壮大なバラード“I See You”。そういえば、レオナ仕事で名高いライアン・テダー率いるこの4人組然り、アーバン音楽を通過したロック・バンドと王子の音楽アプローチって似てない?

QUEEN
『The Game』
 Parlophone(1980)
カントリー調の“Good Gone Girls”と、クイーン“Crazy Little Thing Called Love”を聴き比べてみて! シンセ抜きの曲で見せる弛緩しまくりなブライアンの歌い方と、高低音を瞬時に操るフレディを合体させたかのような、1人クイーン状態の王子に驚くはず!

GEORGE MICHAEL
『Faith』
 Epic(1987)
ジョージはエロ系高音ヴォイスの持ち主で、一方王子はキュート系……とヴェクトルは違えど、声質はかなり近いと思うのです。だからして相性の良いメロディーも似ているのか、“Touches You”のテンポをかなり落としてみると、あれ、先輩の“Father Figure”だ!

MICHAEL JACKSON
『Off The Wall』
 Epic(1981)
しゃくり方など細かい唱法に〈キング・オブ・ポップ〉への憧れが!? で、真似をするだけじゃ飽きたらず、本作や『Thriller』に参加していたジェリー・ヘイ率いるホーン隊を新作にご招待しているあたりが微笑ましかったり。王子は常に王様をめざすものよね!

IMOGEN HEAP
『Ellipse』
 Megaphonic/ソニー(2009)
浮遊感満点のサウンドで夢幻空間へと誘う“By The Time”にて王子のデュエット相手に選ばれたのは、映画〈ナルニア国物語〉への楽曲提供で一躍注目を浴びたマルチ奏者のイモちゃん。同曲で彼女が見せた妖精感をもっと味わいたい方は、本作をどうぞ!

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2009年09月16日 18:00

ソース: 『bounce』 314号(2009/9/25)

文/柴田 かずえ