インタビュー

懐かし新しいローファイ・サーフ・ロックがインディー・シーンを席巻中! ――(3)

 

BEACH HOUSE 『Teen Dreams』 Bella Union/Co-op(2010)

キーボード+ギター+ドラムの簡素な構成で桃源郷へと誘う甘美なサウンドを作る、最高にドリーミーなポップ・バンド。そこに乗ったミシェル・ルグランの姪っ子による官能的な歌声も、まるで芸術的なセックスのようで……。美しい音景に震えます。

THE MORNING BENDERS 『Big Echo』 Rough Trade/HOSTESS(2010)

グリズリー・ベアのクリス・テイラーをプロデューサーに迎え、格段にスケールアップした新作。ドラマティックなヴォーカルに残響するリズムは、蜃気楼のなかで奏でられる〈Big Echo〉の如し。清涼剤のような爽やかレトロ・ポップです。

SURFER BLOOD 『Astro Coast』 Kanine/Fastcut(2010)

地元フロリダでイケてるロック・シーンを作るべく立ち上がった白肌の非サーファー・バンド。気合いだけは十分感られる豪快なドラムとヴェンチャーズ風のギター・ピッキングで今年のビーチ王の座を狙っている!? 〈サマソニ〉に合わせてこのたび日本デビュー。

REAL ESTATE 『Real Estate』 Woodist /PLANCHA(2010)

程良く脱力したヴォーカルといい、トロトロの美メロを奏でるギター・サウンドといい、往年のアシッド・フォーク以上の陶酔感を音に刻み込んだ東海岸イチオシのホープ。某誌によると〈西のガールズ、東のリアル・エステイト〉だそうです。

DARWIN DEEZ 『Darwin Deez』 Lucky Number/HOSTESS(2010)

もっさりヘアが目印の、NY生まれの歌手。メロディーは限りなくキャッチーなのにメランコリックな歌詞を詰め込んだためか、アンバランスな雰囲気を纏っています。ドラムマシーンとギターの緩やかループが、ストロークス似のヴォーカルを引き立てまくり!

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2010年07月08日 19:08

更新: 2010年07月08日 19:12

ソース: bounce 322号 (2010年6月25日発行)

文/小泉いな子