インタビュー

これがエアロスミスのビッグ・ステップだ!!

『Toys In The Attic』 Columbia(1975)

  エアロスミスが黄金期を迎えるきっかけとなった作品。“Walk This Way”“Sweet Emotion”といった屈指の名曲が連なっているが、ラストを飾るドラマティックなバラード〈僕を泣かせないで〉も忘れてはならない。この後に登場する歴史的名盤、『Rocks』誕生の息吹が聞こえる。

『Rocks』 Columbia(1976)

  ついに本領発揮となった本作こそ、エアロスミスの魅力がもっとも詰まったアルバムといえるだろう。スティーヴン・タイラー&ジョー・ペリーのコンビによる必殺チューン“Back In The Saddle”で幕を開け、ラストの“Home Tonight”で酔わせる。やはり彼らの作品のラストにはバラードが良く似合う。

『Permanent Vacation』 Geffen(1987)

  まだまだ本調子とは言い難い『Down With Mirrors』から2年、ついに完全復活を遂げたアルバム。MTV効果も手伝って“Dude(Looks Like A Lady)”“Angel”といったヒット曲を連発し、かつての輝きを取り戻した。また11年ぶりとなる来日も果たし、第2期黄金時代の到来となる。

『Pump』 Geffen(1989)

  完全復活を遂げたバンドの結束はより強力なものとなり、その絶好調ぶりはとても復活したバンドとは思えないほどの勢いを見せつける。本作からのシングル曲“Janie's Got A Gun”が初のグラミー賞を受賞し、その人気は不動のものに。ヒット曲量産体制に入ったバンドの勢いはますます加速していった。

『Get A Grip』 Geffen(1993)

  意外にも初の全米No.1アルバム。エアロスミスならではのバラード“Crazy”のプロモ・クリップでは、スティーヴン・タイラーの愛娘、リブ・タイラーが出演して話題となった。これだけの実績を収めてもなお、創作意欲を持ち続ける彼らこそ〈最強のロックンロール・バンド〉という名がふさわしい。

『Just Push Play』 Columbia(2001)

  昨今、彼らのヒット曲の傾向はどうもバラードに寄っているのだが、本作からのファースト・シングルとなった“Jaded”は、復活後のエアロスミスらしい軽快なハード・ポップ・ナンバー。ファンキーな楽曲からお約束のバラードまで、アメリカン・アリーナ・ロックの真髄を聴かせる作品。

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掲載: 2004年04月08日 12:00

更新: 2004年04月28日 20:05

ソース: 『bounce』 252号(2004/3/25)

文/杉本 康雄