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インタビュー

スタジアムを揺るがす21世紀のロック怪獣たち

 21世紀のモンスター・バンド──アメリカで最多動員数を誇るバンドといえば、ローリング・ストーンズとブルース・スプリングスティーンがダントツだ。どちらも超ヴェテラン、一時的な人気の浮き沈みとは関係なく彼らが各地のスタジアムをあっさり満杯にする様子を観ていると、日本のスポーツ観戦や花火大会に近いノリを思い出す。ストーンズなんてアルバムの売行きはイマイチでも、チケットの争奪戦は常に凄まじい。もう国民的行事といった感覚だ。一方、もっと絞り込んだコアなファンを動員しているのがヘヴィー系のメタリカや、ジャム・バンド系のデイヴ・マシューズ・バンドとフィッシュ。特にこのジャム・バンド系は、アルバムのリリースとはリンクしないで毎年巨大なサマー・ツアーをガンガン展開できてしまう。ところでこうしたモンスター・バンドに共通するのは、観せる要素や仕掛けはあっても、やっぱりいちばん肝心なのは音楽だってこと。とことん音楽に心血が注がれる。そういえばエアロスミスも音楽を聴かせるバンド。去年のキッスとのジョイント・ツアーではアプローチの違いがくっきり。ニュー・アルバム『Honkin' On Bobo』はブルース・カヴァー・アルバムってことで、やっぱり長寿の秘訣は音楽への愛なのか?

▼文中に登場するアーティストの作品を紹介


デイヴ・マシューズ・バンドの2003年作『The Central Park Concert』(RCA)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2004年04月08日 12:00

更新: 2004年04月28日 20:05

ソース: 『bounce』 252号(2004/3/25)

文/村上 ひさし