『Honkin' On Bobo』のカヴァー・ソースを一部紹介
BO DIDDLEY 『Road Runner』
オープニングを飾るのは、カヴァーしていないグループを探すのが困難なほど(?)60年代のブリティッシュ・ロック勢に強い影響を与えたアーティストの一人、ボ・ディドリーのナンバー。エアロスミスは御大に敬意を表してか、意外にも原曲に忠実なカヴァー。ギター・ソロなど、ロック少年に戻ったかのような和やかさがいっぱい。
SONNY BOY WILLIAMSON 『Eyesight To The Blind』
ヤードバーズらブリティッシュ勢との共演盤もあり、ロック・ファンにとっても馴染みは深く、バンドのヴォーカリストにハープを持たせた功労者。もちろんスティーヴン・タイラーもその一人だ! 初録音曲も含め、南部の雰囲気をそのまま切り取ったかのような好演揃いで、チェス時代のシカゴ・ブルース然とした名演の数々も必聴。
MUDDY WATERS 『Baby, Please Don't Go』
ロック、ブルースを問わず、もっとも多くカヴァーされているブルース・スタンダードの一曲。なかでも全盛期の姿を捉えた60年のライヴ音源となる本作は、淡々としながらもどっしりと構えた同曲が楽しめる。ちなみにエアロスミスのヴァージョンは、テッド・ニュージェントが在籍していたアンボイ・デュークスによる楽曲をベースにしていると思われる。
FRED McDOWELL 『You Gotta Move』
“You Gotta Move”が収録されているアルバム『You Gotta Move』(Arhoolie)
戦後のブルース・シーンのなかで、もっとも人気を博した一人。もともとこの曲は古いスピリチュアル・ナンバーであり彼のオリジナルではないが、ローリング・ストーンズがカヴァーしたことでも有名だ。他にも今回のエアロスミスは彼のレパートリーとして馴染みの深い“Back Back Train”を取り上げている。
FLEETWOOD MAC 『Stop Messin' Round』
本作唯一となる白人アーティストの楽曲は、チキンシャック、サヴォイ・ブラウンらと共に〈3大ブリティッシュ・ブルース・バンド〉と謳われた初期フリートウッド・マックの代表曲。ジョー・ペリーをはじめ多くのギタリストがリスペクトする、ピーター・グリーンのスクィーズが存分に堪能できる。
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