SOULHEAD
STEP TO THE NEXT WORLD!! 彗星のようなデビューからおよそ2年、瞬く間に新たなステージの扉を開いたふたり。そのグルーヴは止まるところを知らない!!
ちょっと飽きてたんですよ、実は
2002年8月のデビュー・シングル“STEP TO THE NEW WORLD”で、圧倒的なヴォーカル力とグルーヴ咀嚼力を顕示。そして、その延長線上に作られたファースト・アルバム『Oh My Sister』で、それまでの日本産グルーヴ・ミュージックの型を大きく逸脱する新機軸を鮮やかに打ち出してみせたSOULHEAD。そんな彼女たちがさらなる高みに挑戦し、またまた圧倒的なスゴさを持つアルバム『BRAIDED』を作り上げた。
SOULHEADのセカンド・ステージに向けて、今年1月にセットアップされたシングル“You can do that”。この曲から、彼女たちは自分たちの楽曲に対して新たな主題を設けた。それは、元来持つグルーヴ訴求力を保持しながら自分たちのメッセージも伝えること。これまでの彼女たちのサウンド・デザインには、彼女たちがもともと持っていた洋楽志向がバックボーンとして大きく存在していた。だから、そのサウンドは、特に洋楽志向のリスナーにバッチリはまっていたのだ。しかし、自分たちが耳慣れた〈サウンド〉を追求するがゆえに、そんな〈サウンド〉に似合う言葉を探すとなると、必然的に英語詞が多くなる。歌詞を聴き手の耳に運ぶためのメロディー作りではなく、トラックの鳴り/かっこよさを求めたメロディー作り。けれど、SOULHEAD第二幕の開幕を高らかに告げた前述のシングル曲“You can do that”には日本語が多く登場する。伸びやかで豊潤なサビのメロディーもそのメッセージを伝えることを念頭に置いて作られたという。
「ファースト・アルバムはダンス・ミュージックというか、リズム重視の曲が多かったじゃないですか。で、ちょっと飽きてたんですよ、実は。自分たちが〈歌〉をちゃんと歌ってる曲を自分たちで聴きたいなって思ってた。それでセカンド・ステージに向けた話をしていたときに、やっぱりメッセージって大切だし、それを前面に出して、プラス、日本語っていうのも大切だから日本語に合うメロディーを持った曲……そういうのをテーマに置いてやってみようかってことになって」(YOSHIKA)。
そのテーマはアルバム制作にも継承。果たして『BRAIDED』では、日本語詞が圧倒的に増加し、メロディーも起伏に富んだものが多くなった。
「メッセージといってもいろいろあるけど、〈元気づける〉とかそういうものではなくて、自分たちのなかにあるものをお見せする、みたいな。なんか、ただ単に〈頑張ろう!〉って言っても偽善っぽいじゃん? そうじゃなくて、特別何も言えないかもしれないけど、私たちのなかにあるものをそのまま出すっていうメッセージ。で、結果的には(アルバムで)そういうものをうまく出せたと思う」(TSUGUMI)。
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