インタビュー

外仕事も増えてきたウィル・アイ・アムの多芸多才

 さまざまなアイデアを自分たちの作品で消化できてしまうせいか、BEP及び各メンバーの外部活動はそう多くなく、トリオ時代にジャングル・ブラザーズの『V.I.P.』に客演しているのが目立つぐらい。やはり重要なのは、ミュージシャンシップに溢れ、BEPの音楽面を仕切るウィルの仕事だ。モス・デフの『Black On Both Sides』に収録された“Umi Says”でフェンダー・ローズを弾いていたり、付き合いの長いジョン・レジェンドの“She Don't Have To Know”をプロデュースしたり。リミキサーとしてもスティング“Whenever I Say Your Name”やアイズレー・ブラザーズ“Tell Me When You Need It Again”、ボブ・マーリー“Africa Unite”を手掛け、そのような振り幅の広さもウィルならでは。別掲のソロ・アルバム2枚もそれぞれ味わい深いが、ゲームのサントラ『Gran Turismo 4』にダンスホール調のソロ曲“Drop On You”を提供するなど、今後はよりメジャー感のあるサウンド構築の腕前も披露していくことだろう。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2005年06月02日 13:00

更新: 2005年06月09日 17:18

ソース: 『bounce』 265号(2005/5/25)

文/狛犬