ロヴィツキの初出音源!チャイコフスキー:交響曲第5&6番、“くるみ割り人形”組曲(2枚組)
20世紀ポーランドを代表する指揮者の一人、
ヴィトルド・ロヴィツキの初出音源が登場!
20世紀ポーランドを代表する指揮者の一人、ヴィトルド・ロヴィツキ(1914-1989)。ロシアのタガンログに生まれ、1923年にポーランドに移住。クラクフの音楽院に入学し、在学中の1933年に指揮者としてデビューを果たしました。1938年に音楽院を卒業すると、同学院のヴァイオリン科教授に就任、ナチス・ドイツとソビエト連邦によるポーランド占領期にはクラクフで過ごしました。戦後はポーランド国立放送交響楽団をカトヴィツェで復活させるとともに、1958年-77年まではワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めました。何度も海外公演を行い、ポーランド政府から数回にわたり叙勲されています。その後西ドイツに移り、1982年から1985年までバンベルク交響楽団の首席指揮者を務めたほか、ロンドン交響楽団、フィルハーモニア管弦楽団、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、読売日本交響楽団、ウィーン交響楽団などにも客演しました。同時代の音楽にも積極的に取り組み、ルトスワフスキの「管弦楽のための協奏曲」は彼に献呈されています。
録音はロンドン響とのドヴォルザーク: 交響曲全集やリヒテルとの協奏曲など限られたものしかなく、このチャイコフスキー・アルバムはすべて初出音源で、ロヴィツキのディスコグラフィの欠落を補う貴重なもの。ロヴィツキの指揮は速めのテンポで細部まで的確にコントロールしており、耽美的・感傷的なムードに溺れることなく、筋肉質でシャープ、タフな表現を基本的な特徴としています。それは1979年録音の『くるみ割り人形』の抒情的な「花のワルツ」でも変わらず、生涯を通してストレートな演奏を聴かせたロヴィツキらしい解釈を楽しめます。
*オリジナルの放送用テープより新たにマスタリングされています。
(ナクソス・ジャパン)
【曲目】
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893):
[CD1]
交響曲第5番 ホ短調 Op. 64
1. I. Andante - Allegro con anima
2. II. Andante cantabile, con alcuna licenza
3. III. Valse. Allegro moderato
4. IV. Finale. Andante maestoso - Allegro vivace
[CD2]
交響曲第6番 ロ短調「悲愴」 Op. 74
1. I. Adagio - Allegro non troppo
2. II. Allegro con grazia
3. III. Allegro molto vivace
4. IV. Finale. Adagio lamentoso
バレエ音楽『くるみ割り人形』組曲 Op. 71a
5. 小序曲
6. 行進曲
7. こんぺい糖の踊り
8. ロシアの踊り
9. アラビアの踊り
10. 中国の踊り
11. 葦笛の踊り
12. 花のワルツ
【演奏】
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツ放送交響楽団…CD1、CD2:1-4
シュトゥットガルト放送交響楽団…CD2:5-12
ヴィトルド・ロヴィツキ(指揮)
【録音】
1962年2月14日
バーデン・バーデン、ハンス・ロスバウト・スタジオ…CD1(モノラル)
1969年11月12日
バーデン・バーデン、ハンス・ロスバウト・スタジオ…CD2:1-4(ステレオ)
1979年3月14日
シュトゥットガルト、スタジオ des SDR…CD2:5-12(ステレオ)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2022年02月01日 15:00