インタビュー

さあ、みんなで鍵を開けてみよう! 彼らのフェイヴァリット・アルバムから新作の秘密を探る〈4つの扉〉(その4)

*エレクトロニックな実験性*

今回のアルバムに前作以上の奥行きをもたせているのが実験的なサウンド。ひとくちに〈実験〉といってもその方法論はさまざまだが、エレクトロニクスを大胆に利用しながら、全体にオーガニックなグルーヴを作る、とでもいうべきか。エレクトロニックな音響という点では、プライマル・スクリーム『Vanishing Point』をレコーディング中によく聴いたらしいが、興味深いのはカン『Tago Mago』あたりを引っ張り出すあたり。どちらのバンドも共にアヴァンギャルドな方法論のなかにも、ポップな質感、そしてエモーションを忘れない。そう、まさにタヒチ80の新作そのままに。

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掲載: 2002年09月26日 12:00

更新: 2003年02月13日 10:58

ソース: 『bounce』 236号(2002/9/25)

文/村尾 泰郎