WHITE TRASH SOUL Discographic イギリス
80年代、アメリカと対等の立場にあったイギリスのポップ・ミュージック。それを頂点にしたシーンの構造とパンク・ロックの衰退を受けるかたちで、このころから〈ガレージ〉を〈トラッシュ〉と呼び変えるようになりました。そんなネーミングに反し、トラッドの要素も盛り込んだトータル・コンセプトの高さはヒップなものとして受け止められ、90年初頭にはヘッドコーツのアルバム『Heavens To Murgat Royd, Even!』がサブ・ポップを通じてアメリカ・デビュー、地味ながらもファンにとっては大きなニュースとなりました。〈トラッシュ〉──カルトな感じは否めませんが、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの例を挙げるまでもなく、要所要所で絶大な影響を及ぼしております。(穀田)
THEE HEADCOATS
『Heavens To Murgat Royd, Even!』 Sub Pop(1990)
UKガレージの心臓! ビートとビールの見分けもつかないワイルドさがたまんない。THEE MICHELLE GUN ELEPHANTは、そのあまりのカッコよさに敬意を表して自分たちのバンド名に〈THEE〉を付けたほど。ヘッドコーティーズ名義でのメンバー、ホリー・ゴライトリーも参加じゃ。(村尾)
THE FLAMING STARS
『The Six John Peel Sessions』 Vinyl Japan(2000)
ガロン・ドランク(おお~!)のドラマーだったマックス・デシャーンが、96年に結成したフレーミング・スターズ。彼らのジョン・ピール・セッション音源を集めた本作は、ロカビリーから濃ゆ~いメロで濡れまくるバラードまで、バンドのロマンティシズムが全開。ママ、水割りお替わり!(村尾)
VARIOUS ARTISTS
『18 Thoughts Of British Trash』 トライアド
もっと評価されるべき邦人による在英レーベル、ヴィニール・ジャパン。当レーベルの音源で構成された本作は、ヘッドコーツはもちろん、その親衛ギャルを加えたヘッドコーティーズ、ミルクシェイクスらを収録。あらゆる部分でそれぞれのバンドが繋がっており、その身内さにカルト感は倍増。(穀田)
カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2003年03月27日 17:00
更新: 2003年04月17日 17:01
ソース: 『bounce』 241号(2003/3/25)
文/石田 英稔、穀田 大、小林 英樹、村尾 泰郎、山田 真