インタビュー

リル・ジョンのプロデュース&参加作品をクランキン・レヴュー!! その4

PITBULL 『M.I.A.M.I.』 TVT(2004)

  全16曲中、プロデュース&掛け声で7曲に参加し、エグゼクティヴ・プロデュースも担当。〈Coolie Dance〉リディムを使った“Culo”や“Toma”での〈イェェエィー!!〉とか〈ヘイ! ヘイ!〉とか、わかってらっしゃる〈間〉の良さで、日本の祭りとも通じるお祭り男っぷりを発揮!(高橋)

SNOOP DOGG 『R&G (Rhythm & Gangsta) : The Masterpiece』 Doggystyle/Star Trak/Geffen(2004)

  “Step Yo Game Up”のプロデュースとラップで参加。スヌープのロウなラップに適度なスピード感を促すブーミンなトラックに、フックの掛け声も勇ましく響く。アルバム中の良いスパイス的な一曲。(高橋)

T.I. 『Urban Legend』 Grand Hustle/Atlantic/ワーナー(2004)

  ここにもいやがったリル・ジョン!! 終盤のじっとり曲“Stand Up”のプロデュース&掛け声で参加。トリック・ダディ、リル・ウェインと役者が揃った曲だが、主役T.I.の地を這うようなフロウにハマる抑えたビートがブルージー。(出嶌)

TEEDRA MOSES 『Complex Simplicity』 TVT(2004)

  レーベルメイトにあたる新人女性シンガー、ティードラに“You Better Tell Her”のビートを提供(なぜか本名のジョン・スミス名義で)。ギラついたシンセにハットが走るバウンス・トラックと彼女のペンによる壮大なメロディーがマッチした好曲!!(出嶌)

TRILLVILLE & LIL SCRAPPY 『Trillville & Lil Scrappy』 BME/Warner Bros.(2004)

  次代を担うクランカーの育成にも熱心なリル・ジョンが、主宰レーベルに所属する2組の楽曲を1枚にまとめた全20曲。スクラッピーの現在の活躍を見れば、〈レッツ・グオォ~!〉に力が入るのも納得できるってもんです。(高橋)

TRICK DADDY 『Thug Matrimony: Married To The Streets』 Slip-N-Slide/Atlantic(2004)

  トリックの前作『Thug Holiday』ではトラックも手掛けたリル・ジョンだが、今作では大ヒットの“Let's Go”に掛け声のみで参加。オジー・オズボーン“Crazy Train”ネタに熱いシャウトで対抗! レェツゴォ~オゥ!!(出嶌)

USHER 『Confessions』 Arista(2004)

  2004年最大の世界的ヒット曲“Yeah!”もリル・ジョン仕事! 萎むような低音やら、クラップ調の乾いた音などが散りばめられ、進軍するようなトラックの上で静かに熱を持つアッシャーのヴォーカルが冴えまくり! 盛り上げ番長の神輿を担ぐ手にも力が入ってます!(高橋)

YOUNG BUCK 『Straight Outta Cashville』 G Unit/Interscope(2004)

  Gユニットきっての危険人物にはヘヴィーでダークな“Shorty Wanna Ride”をプロデュース。なお、リル・ジョンはD12“40 Oz”の南部ノリなリミックスも手掛けるなどシェイディ~Gユニットとの結びつきも思いのほか強いのだ。(出嶌)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2005年01月13日 11:00

更新: 2005年01月20日 18:16

ソース: 『bounce』 261号(2004/12/25)

文/高橋 荒太郎、出嶌 孝次