インタビュー

Lil Wayne

現役最高のラッパー、ニューオーリンズの悪夢、強烈な個性を誇るトップ・アイドル、リアル・アメリカン・ギャングスター……すべての賞賛はいま、この男のものだ!


「オレはパッと思い浮かんだモノなんてラップにはしねえよ。ちゃんと考えたモノだけをラップにしてるぜ。まあ、他のヤツらがどう思ってるのかは知ったこっちゃねえけど、オレは100万ドル単位で儲けてるんだからな」。

 こんなボースティングもまったくハッタリに聞こえない自他共に認める〈The Best Rapper Alive〉≒〈現役最強最高ラッパー〉、リル・ウェインがついに待望のニュー・アルバム『Tha Carter III』を完成させた! CD不況などと言われるご時世にも関わらず、〈USでのイニシャル出荷は150万枚超〉〈リリース初日で40万枚以上のセールスを記録〉なんていうケタ違いに景気の良い話も聞こえてくる本作は、数十年の歴史を持つヒップホップ・ミュージック史のなかでも突出した注目度を誇るモンスター・アルバムであり、現行のメインストリーム(・アーバン)・ミュージックを少しでもチェックしている人であればスルーすることのほうが難しいブツだ。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2008年07月17日 23:00

ソース: 『bounce』 300号(2008/6/25)

文/升本 徹