いまからでも追体験すべきウィージーの歩み
LIL WAYNE 『The Block Is Hot』 Cash Money/Universal(1999)
ホット・ボーイズとしての活動を経てリリースされたソロ・デビュー・アルバム。蒼さを感じさせるラップが初々しいが、ジュヴィナイルらのサポートも得て、当時のキャッシュ・マネーのイケイケぶりが伝わるギラつきまくったバウンスなサウンドに対応。アルバムと共にタイトル曲もビッグ・ヒットを記録した。
LIL WAYNE 『Lights Out』 Cash Money/Universal(2000)
ヒットの勢いもそのままに、前作から矢継ぎ早にリリースされた2作目。若さの滾る前ノメリなラップは変わらずだが、“Fuck Wit Me Now”の倍速ビートをはじめとする変則的なトラックも難なく乗りこなし、“Everything”のように聴かせるタイプの曲も披露。短期間での驚くほどの成長ぶりを窺わせる。
LIL WAYNE 『500 Degreez』 Cash Money/Universal(2002)
離脱したジュヴィナイルの大ヒット作『400 Degreez』への対抗意識を打ち出した表題からもわかるとおり、レーベルの新たな顔役としてシーンへ存在感を示した3作目。外部ゲストも招集してサウンドの幅をグッと広げ、ラップも逞しさを増している。定番ブレイクを用いた“Way Of Life”は日本でも人気に。
LIL WAYNE 『Tha Carter』 Cash Money/Universal(2004)
自身の姓を冠したタイトルから想起させる気合とは裏腹にアダルトなムードを漂わせ、いままでにない余裕も感じさせる4作目。マニー・フレッシュの仕事ぶりも高水準なキレ具合で、腑抜けた(?)ライト・バウンスの鮮やかな“Go DJ”が大ヒット。いまに至るシンガロング・フロウの原点とも言うべき重要作だ。
LIL WAYNE 『Tha Carter II』 Cash Money/Universal(2005)
マニー・フレッシュ離脱の影響もまったく感じさせず、Tミックスら新たな才能を大胆に起用して新たな現ナマ・スタイルを確立した大ヒット作。“I'm A D Boy”“Fireman”といったイケイケなパーティー系も話題を呼んだが、いまや彼の代名詞となった“Best Rapper Alive”でのアイアン・メイデン使いにブッ飛び!
BIRDMAN & LIL WAYNE 『Like Father Like Son』 Cash Money/Universal(2006)
バードマンとの擬似親子共演盤は、『Tha Carter II』路線を踏襲しながら著名ゲストも投下して。ド派手なセレブ感漂う内容に。それでいてライト・バウンスの最高峰“Stuntin' Like My Daddy”があったり、ソウル指数の高めなナンバーもあるなど、高い水準をキープした超マジなスピンオフ作品だ。
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